West Virgin Suicide / 43A

世間は「平成最後の夏」だのと盛り上がってるのに、もはや狂おしいほどに(誰よりも愛している…!)ELLEGARDENのライブは三戦全敗で行けなかったし、とても悲しい気持ちだったのです。
でも数ヶ月前に、ふと今まで行った都道府県の数を数えて、もう残りが一桁になっているということを人に話すと「え!?スゴくない!?」みたいな反応だったので、(数については正直まったく意識していなかったけど)どうやらこれはスゴいことらしいと、残りの県を消化する、全都道府県制覇への旅をこの夏に計画したわけです。

出発前の時点で、今まで行ったことのない県は富山、山梨、群馬、新潟、山形、秋田の6県で、通過しかしたことないのが福井と福島の2県。(残っている県も何人かに話したら、そこって何があるっけ…?みたいな反応だった。該当する県民傷つくからやめよそういうの。残したの自分だけど)
今回の旅ですべて行っても良かったんだけど、せっかくの18きっぷ期間だから使いたいし、でも期間中にすべて行こうとするとかなりバタバタしてしまうということで、今回はその半分だけにすることにした。うん、焦っても仕方がないもんね。楽しむことが大事ですから。
ってことでその旅について書きます。細かく書きすぎると疲れるし時間も掛かるから、要所要所で?写真メインに?まあ、どっちみちダレそうだけど。(写真もメモも今回は少なめで良いと思ってたのに案の定増えていった)


行っていない県だけをピンポイントというのは現実的ではないので、まずはさっさと関西に移動することにしていた。
この移動はいつもとは違う手段がいいなと、門司港から出ている名門大洋フェリーで大阪まで行くつもりだったんだけど、なんと台風20号が近づいていて、今ならキャンセル料も無料ですみたいなメール届いちゃうし、悩んだ末に1日ずらして新幹線で移動することにした。
その新幹線も動くかは不安だったが結果は動いた(自分が乗るはずだったフェリーは条件付き運行になっていた)。出鼻を挫かれる形にはなったけど、でも良かったと思う。半日分ゆったりはできたし。

新大阪駅に着いてまずたこ焼きという名の名物をハフハフして、

そこから京都方面に向かおうとするも、強風の影響で電車が30分以上遅れていて、前に並んでいた足の細い読モみたいな女の子も「こんなに遅れてるって思ってなくてさ~」と電話で話していた。自分はというと、ほぼ屋外みたいなホームで汗をだらだらかいて若干気分悪くなってましたまいどおおきに

はい、宇治です。そういえば平等院行ったことないなーとね。


ミストシャワーと咲いてない藤棚。

一通り観た後は、鳳凰堂内部拝観ツアーも行った。

堂内の写真はないので、逆側を写すという荒業。

さよなら平等院。

夏に宇治に来ているわけだから宇治金時が食べたいと、宇治金時発祥?の店「三星園上林三入本店」にも行ってみた。


前回かき氷を食べたのはアイスモンスターで、このPremium 宇治金時はそういった最近のふわふわ氷の真逆を行くゴリゴリの氷だった。
抹茶も濃厚なもので苦いのかなーと思いきや、アイスとあずきのおかげで程良い甘さで美味しかった。粗い氷も抹茶を味わうためには適していたと思う。

ちなみにこの店に入ると、店員に見覚えのある白人男性がいて、すぐにテレビで見たことがあるお茶に詳しいYOUだと気付いた。注文を聞きに来たのも中華系の女の子だったし、お茶屋さんなのに外国人店員だらけだなと思ったが、入ってくる客も外国人ばかりだったので合理的采配。

このYOUね。

それからはいかにもCool Japan的なスタバの横を通って、

宇治神社へ。

観光客もそれなりに来るとは思うけど、地元の神社感のある神社だった。

さようなら宇治。

次の日は通天閣に行ったりもした。あえてね。

通天閣より遥かに高いあべのハルカス。

客を呼び込む戦略なのかミクコラボも行われていた。


こっちは、えっと…。

ビリケンさんはなんか写真撮影が必要な場所にいたので見てすらいない。別にいいけど。

その代わり猿見たし。

串カツも食べたしね。

げてものは食べてないです。

二度漬けもしてないです。

大阪滞在中は去年オープンのホテルカーゴ心斎橋に泊まった。

写真を見せたらラ●ホみたいでエロいと言われた部屋。

新しいので何もかもが綺麗で良かった。チェックインの際のフロントはアジア系の外国人で、フロアも白人客ばかりだったから、大浴場に行くまで日本人と会わなかったのはなかなかシュールだったけど。

そしていよいよ福井の日。18きっぷを使っての移動。

ほなさいなら大阪。

琵琶湖の横を通り、

乗り換えで降りたのは敦賀駅。福井ミーハー(照)な自分では福井の観光名所は2つしか思い浮かばなくて、その1つが恐竜博物館だったんだけど、夏休みの日曜だし子供連れ死ぬほど多いだろうなとパスした。

乗り換えの電車を待つ間に見た夏の空。でも年号が変わった来年の夏の空もこんな感じでしょうね。積乱雲とかもきっと鮮やかな青い空に浮かんでいるのでしょうね。ええ。

SABAE

福井駅に到着。こんにちは北陸。

お昼どきなので食事へ。

名物のソースカツ丼の店に来た。でも店前には行列ができていて、日陰のない部分もあり、正直死ぬかと思った。肌が焼けるというより、焦げるような日射だったから。

15人はいたかな。近づくと名前を聞かれて「サトウです」と答えたけど、被る可能性もあったので、もうちょっとだけオリジナリティのある名字にすれば良かったと思った。別にdisってはないよ佐藤さん…。

前に並んでいた男性も1人だったので相席でもいいですか?ということで、相席で食べることになった。

これが福井名物のソースカツ丼。感想はというと、カツはかなり美味しかったけど、下のご飯はソースをかけてるだけなので飽きたは飽きた。コーラフロートは隣の席がクリームソーダを頼んだのに触発されて。ビールは飲まない人間だから、暑いときはこういうのがたまらんの。

注文の時点で薄々予想してはいたけど、伝票を見たら相席の男性との複数客として認識されていて、「これ一緒になってますよね…」と笑った。店員同士の伝達ミス。

福井駅に戻る間、地方感のあるメイドカフェやプリクラ専門店の横を通ってなぜかグッときたのを覚えている。

ちょうど24時間テレビの放送日でもあったので募金を呼び掛けていた。1秒も観てないけど。

えちぜん鉄道の福井駅がどこにあるかわからず焦った。時間もそう余裕があるわけではなかったから。

JRではないので18きっぷは使えない。でも休日と年末年始限定の一日フリーきっぷは使えるので。

三国港駅へ向かう。

車内にはアテンダントの綺麗なお姉さんがいたので満足。第三セクターならではの良さっすかね。福井駅で乗車したとき後ろの自分に気付いてなくて、ぶつかられそうになったときはドキッとしました()

車窓を撮った唯一の写真、を邪魔する電柱。

三国港駅。

終点。

ここから目的地までは歩けなくはない距離なんだけど、日差しで死にそうだったからバスを待つことにした。本当に死ぬ。

バス停の裏は港。

殉職の碑があるのは構わないが、左側のスペースは完全にこれから殉職する人用に空けてるから怖い。

バス停ではおっちゃんと2人で待った。一言も会話は交わさなかったけど、バスが来たときに小声で「来ました」と独り言のようにおっちゃんが言うのが聞こえた。少し離れた位置にいた自分にもわかるように言ってくれたんだと思う。

到着。車内からは多くの観光客の車やかき氷屋さんに並ぶカップルなどが見えていた。

こういった通りは観光地っぽさはあるけど、日曜でも開けていない店はいくつかあった。

絶対船越英一郎がいると思ってたのに、いたのは梅宮辰夫っていう。

あ、そうです。東尋坊に来たのです。


知らない人の方が少ないと思うけど、ここ自殺の名所です。

でも霊感とかないし、迫力ある景勝地として普通に楽しめた。こんな場所国内にはそうそうないわけで。

本来はこの階段を下りると遊覧船の乗り場なんだけど、この日は波が強いということで乗り場が別の場所に変更になっていた。


右上が黒くなってしまったパノラマ。

自分は知らなかった話として一つ。東尋坊で自殺した死体?霊?は写真奥の赤い橋の先に鳥居のある島(雄島)に流れ着くことが多いとかで、心霊スポットらしい。
雄島に入ったら時計回りをしないといけない、反時計回りをすると死ぬだとか。橋を渡っているときに足を引っ張られる感覚がするだとかその手の話もあるみたい。

10円玉が積まれている「いのちの電話」と呼ばれる電話ボックスが設置されていたりもするらしいが、ポケモンGO効果で観光客も増えた等の理由で自殺者も減っているみたい。
夜の雰囲気はまた違うのかもしれないけど、観光客もそれなりに多く、ホラー感は一切感じなかった。明らかにイメージダウンだからお洒落なカフェをオープンしたりと地元側の努力もあるのだろう。
ちなみに今の日本では珍しくなった外国人の少ない観光地でもあった。騒ぐ子どもに「ブチ●すぞ」と言うチンピラ親父みたいなのがいたのは残念だが、それは運次第。

うん、なんかネガティブなエピソード書いちゃったけど、楽しかったですよ。

寂れた昭和の建物というか、レトロ感あって良いわ。大して景色は見えないと、あまり評判が良くないので行かなかったけど。

バスをぎりぎり逃したので次の便を待つ間、最高に魚介臭いお土産屋に入ってラムネソフトを食べた。

逆にかっこいい。

バス停の待合室には、明日恐竜博物館に行く家族の声が近くから届いていて、男の子が「明日おもちゃ買わないから今買って~!!」とぐずっているのが聞こえていた。何を欲しがっていたのやら。

福井駅へと戻る車窓。

そしてまたJRに戻り、今度は石川県の金沢を目指すことに。ちなみに石川は小松に親戚がいたので小さな頃から何度か来てはいる。自衛隊の航空祭で小さな自分がパイロット席に座らされている写真も見たことがある。

ふと窓の外を見ると、加賀温泉駅近くでラブホテル?(実際は古いビジホだった)を見守る大きな観音像が。

陽が落ちると、逆側の車窓には嘘みたいに巨大で黄色い月が見えていた。月には雲がかかったりして、絵画よりも絵画的で、あまりに幻想的な光景だった。

自分の隣には芳根京子をもっと可愛くした感じの中学生くらいの女の子と、10歳は離れていそうな男の子が座っていた。
最初は自分の後ろに座っていて、そのときちらっと見た際は、若くて小さなママが1人で何かを食べていて、子どもが残したものかなーなんて思っていたが、隣のボックス席が空いたら2人は移動してきたので、いや、ママじゃなくて少女だったかと気付いて、姉弟かなと。
手作りの予定表みたいな紙も見ていたし、夏休みの最後に祖父母の家にでもお出かけしてたのかなと予想していたが、会話を聞いていると「たいき君のお母さんが~」といったような発言があったので、やっぱり従姉弟同士かなと予想を変えた。
女の子はとても面倒見の良いお姉ちゃんって感じだったし、寝ないように頑張る男の子もお利口さんだったので、とても微笑ましかった。Tシャツの上にTシャツを重ねて着て、あったかい…って言ったときの彼の笑顔といったらもう…。
二人を見ていると、兄弟や親戚関係等はやはり人格の形成に影響するよなと強く感じた。例えばこの女の子も、こんな風に面倒を見なければいけない弟のような存在がいるのと、完全に一人で育つのではまったく違う人間性になるだろうと。
金沢駅に着くと車掌さんに何か質問していた。二人の旅はもう少し続くらしい。頑張れ。

夜ご飯は金沢カレーを求め、ゴーゴーカレーへ。(全国にある店だけど…)

皆がそうするようにカツカレーを頼みたいとこだったが、カツは昼にも食べていたのでやめた。
店員はアジア系の外国人が多く、毎回「わかりました」を「わかります」と返事するのが少しツボだった。 

靴下がもうワンセットあれば明日まで洗濯しなくていい状況だったので、靴下を駅の隣にある金沢フォーラスというファッションビルに入っているナノ・ユニバースで購入した。3足セットしか売っていなかったけど、まあ旅以外でも使えるし。

翌日の行動も考慮してホテルは駅近くではなく、兼六園近くを取っておいた。でももう8時で観光用のバスが出ている時間でもない。おまけにJRバス以外はApple PayのSuicaが使えないから面倒…という心配もあり、目の前にちょうどJRバスが来たので飛び乗ったキャンブルプレイ。
しかしピッとした後に、このバスは兼六園方面には行きませんというアナウンス。どこまで行くのかわからないし、夜だけど、でも国内だから大丈夫だろうと様子を見ることにしたワイルドプレイ。
告げられた行き先を意識しながら、グーグルマップを見つつ乗車を続け、できる限り目的地に近づいた近江町市場前で降りた。そこからは歩き。徒歩30分が徒歩20分に短縮された大快挙()

この夜、金沢ってこんなに素敵だったっけと驚きすら感じた。金沢駅周辺の店の雰囲気や街を歩く人々を見ているとそう思った。観光客らしき人たちですら。
国内外・東西南北問わず、どこかに自分にふさわしい街があるのではと考え続けている自分の中で、あれ…これって、日本トップクラスじゃないか…?と思うほど。
 
ふと月が出ている方を見ると不思議な神社があった。門がステンドグラスの神社なんて初めて見た。寄らないわけには行かなかった。

尾山神社。

お参りをしようとしたら拝殿の扉は閉まってしまったが、きちんとバスに乗らなかったがゆえに、この月夜に照らされる神社に出会えたことは幸運としか言いようがない。

映えすぎてお参りではなく撮影にしか興味がなさそうな若い女性は数人いたが、まあ許しましょう(誰)

そこからコンビニに寄ってホテルへ。

この日はビジホ宿泊。そして初アパ。
旅の疲れを癒やすリラックスできる一人部屋というのは間違いないが、綺麗なビジホの部屋に入るたびにテンションが解放されるあの感じを求めてという方が強い。無駄に裸になったり騒いだりはしないけど…。

とまあ西日本編はこんな感じかな。
1つのグルメと、1つの観光地にあっさりと寄っただけでカウントしてるけど、あまり張り切りすぎると殺される季節なのでそこはあしからず。
福井を終えたので、実はこれで西日本制覇。次の記事では、引き続き北陸を攻めます。
ちなみにこの一室では、無理してグルメ食べ過ぎかも…と苦しさを感じていましたとさ。

つづく。


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