サンティアゴ巡礼 -フランス人の道- Day 8

4月19日。
何時なのかはわからなかったがジョンが行動し始めたので、自分も顔を洗ってスマホを見たら4時50分だった。いや、早すぎる、おじいちゃんか。まあ、おじいちゃんに近いおっちゃんだけども…。んでジョンはまた寝るっていう。
しかしジョンが6時半に勢い良く電気をつけたのはかっこよかった(他の人がいるとどうしてもつけていいのかどうかは迷うから)。その前に自分の隣で寝ていた女の子が足早に出て行ったのだが、彼女は歩き巡礼ではなさそうだった。観光なのか何なのか。昨晩夕食から戻ったら聞き慣れない奇妙な音楽を流していたことしか印象にない。
自分の頭の中ではここのところ毎朝ビートルズのGood Morning, Good Morningが流れる。
レカは使ったブランケットをきちんと畳んでいて偉い。自分も畳むけど彼女ほど丁寧には…。

朝食のコーヒーはミルクの量をいいところでオッケーと言ってくれというスタイルだった。パン用のマーガリンは最初見えなかったし、数も残り一つだったので貰わなかった。パンをオーブントースターで焼いてる人もいたが、早く食べたかったので自分はそのまま食べた。

絶対にすぐ暑くなるのはわかっているが今はパーカーを着ての出発。7時45分頃にブラジルのおばちゃんに挨拶してから出た。頑張ろう今日も、長い一日を。

確か進む道はこの通りだったよなと昨日撮った地図を確認していたらおっちゃん巡礼者が自分を抜いていった。昨日もよく前後になっていた人だ。


高圧洗浄機で街の清掃をしていたおっちゃんは自分が横を通るときに止めてくれたし、挨拶をすると道も教えてくれた。

この街の貝がらマークは巾着袋みたいなデザインのものがある。 


なんかたくましいな。屈強な体で羨ましいこと。

街中には目立つ目印が少なくてちょっとわかりにくかったけど、何も言わなくても教えてくれる人たちがいて助かった。この店のおっちゃんもその一人。

体調はというと相変わらず鼻水が出る。困ったなあ。今朝も薬を飲んでおくべきだったか。

人口14万人というそれなりの規模の街だから、巡礼者も数多く泊まっているはずなのにまだあまり姿を見かけない。ブラジルのおばちゃんのように、ナヘラまで行かずに手前の町(ベントサ)ストップなら急ぐ必要もないけど。

この朝に感じたのはスペイン女性の喫煙率の高さ。男性ならまだわかるが、女性も平気で歩き煙草をしている。煙草屋の数も少なくないし、喫煙者の数自体多いのだろう。

↑ ↱

先に出発していたレカに追いついた。道を教えてくれる人たちがいたことを、親切な市民だよねと話した。

今日はそれなりに歩ける人と歩けない人が分かれる区間だ。知り合いがみんな目的地にたどり着けますように。

何かを咥えっぱなしの犬を散歩させてるおばちゃんは、めちゃくちゃ明るくブエンカミーノー!と言ってくれた。

髭剃りたいなーと思ったり、鼻をかむのにティッシュがなくなったら手持ちのトイレットペーパーを使うしかないなーと思ったり。
この先にはジョンもいたがなんだかお疲れな様子だった。でも出発から一週間が経ち、疲労が蓄積されているのは皆同じだろう。
どんな街でもそうだが公園にいる人々は基本的に爽やか。ドキュメンタリーズの片方ではないヘッドホンをつけた男性の巡礼者は歌いながら歩いていた。朝から絶好調だ。

鼻の奥が熱くて呼吸がしづらい。ストックを持ったままでも腕組みはできるが、完全に肩の痛みが消えるわけではない。いろいろとどうなることやら。

後ろを歩いている人とペースが変わらなければ当然自分の姿をずっと見られることになる。他の人がどこまで徹底しているかはわからないが、追い越す際に相手の顔を見て、手挙げて挨拶をする自分を、あいつマメかよと思っていることだろう。
肉体的な余裕は減っているが、精神的には余裕は続いている。これまでの巡礼経験のおかげだ。

嫌がらせみたいな矢印シール。

ここのトンネルのアートは好きだった。宇宙感もあったし。

それともET感と言うべきか。


歩きながら鼻をかむマン。だがかんだ直後はスッキリするが時間が経てば元通り。

毎日自宅近くの散歩コースに沢山の知らない人たちが来て、挨拶したって返さない人もいるんだから、巡礼者にうんざりしている人も大勢いるだろう。それでも声を掛けてくれる人たちに感謝だ。

湖の前に立つのはドュメンタリーズのアフロっぽい方、いつもヘッドホンをして歩いているから絡むことはほとんどない。

あの挨拶をしない韓国男のTシャツにKOREA AIR FORCEと書いてあった。イメージを下げるための北からの工作員かもしれない。



森の中みたいで何羽もの鳥の声が聞こえた。

よく見かける、初日の夜にWi-Fiのパスワードを教えた、とても優しそうな雰囲気の男性と水場で一緒になった。ぽっちゃりした女性といつも一緒にいるので彼女はきっと奥さんだろう。

この真っ二つにされた小屋のようなところに一旦荷物を置くか迷った。ちょっとだけ右足首に違和感があったし、どのタイミングでパーカーを脱ぐかも迷っていたし、肩の痛みは増しているし、そもそも風邪を引いているし、日焼け止めも塗りたかったから。(日焼け止めを出発前になぜ塗らないかというと、朝は洗面台が混んでることが多いからってことにしとこう…)

でもそのまま進んだ。みんなから見られるとこで一人だけ休憩するのは地味に恥ずかしいし。

9時25分。半日後はどんな宿にいるか、そこに誰がいるか。

眩しい!サングラスしたい!と思ったが、ここでもまたそのまま進むという。

キツめの坂が続いていた。ただでさえ呼吸は苦しいのに、やってくれる。

こういう旅をしていると自分が関わっている物事、抱えている問題が鮮明になる。出発前の濁りや霞みも消えた状態でそれについて考えられる。まるで長い瞑想のようだ。(カミーノを歩いていてそういった思考になるのはこのときが初めてだった。一人で歩いていないとそれは訪れないので仕方ないが)

杞憂はあっても不安はない。でもナヘラの前のベントサという町に早く着きたいな。一時間くらいそこで休憩を取ろうか。

サイクリングコースのマークが続き、道を間違えてないかと不安になっていたけど、前の歩き巡礼者や貝がらマークが見えると安心する。



牛。

今日ネルシャツは着なくてよかった。失敗した。暑い。

10時前に新しい町が見えてきた。前の女性を追い越す際に少し話す流れになった。彼女はブラジルから来た女性で、今日はナヘラまでらしい。どこからスタートしたかを聞かれた。彼女も同じくサンジャンからだった。
そのもう少し前を歩いていた女性が突然道から逸れた。多分用を足すためだろうが、女性が道を逸れるのは初めて見た。でも誰だって我慢できなくなることはある。

10時で既に肩がかなり痛い。でもガッチリ強めに腕組みをしたら案外平気な気がしてテンションが少し上がった。


サンティアゴまで576kmになったのか。数字を見るとかなり進んだ感じがする。この調子だ。

この町のカフェテラスにジャックがいた。でも朝食はもう取ったので素通り。

日陰のベンチを発見したので、粉末からドリンクを作って、パーカーを脱いだ。シャツどころかそのパーカーまで濡れるくらい汗をかいていた。自分はなぜか背中(+垂れて腰の部分)に無駄に汗をかく。
小というか中休憩くらいはあったかもしれないが、こまめな休憩も必要だ。靴は脱がなかったが、日焼け止めは塗ったし、その手も水道ですぐに洗えて助かった。

さあ、待ってろナヘラ。

車の中からでも笑顔をもらえると心が温まる。


写真に写っているのは猫だけど、犬を散歩させている人が本当に多い。犬と共にあるスペイン人の生活というのはイメージになかったな。煙草もそうだが、昨日ドネーションの休憩所のおっちゃんは、スペイン人の多くが煙草を吸うと言っていた。

しばらく何もなさそうな道だ。

逆向きに歩いてる東アジア系の若い男性がいてブエンカミーノと言われた。その彼の来ている服の胸にYOKOHAMAと見えたし、顔も韓国韓国してないから思わず「日本人ですか?」と話しかけた。だが返ってきた答えは「カンコクゥ」
ヨコハマタイヤはチェルシーのユニフォームの胸スポンサーだったか。カミーノではなさそうだが、彼も歩き旅をしているようだった。別れ際に自然とSee youと言ってしまったが、この先会うことはないだろう。
少し離れると彼は歌いながら歩いていた。バックパックの後ろには様々な国の国旗を付けていた。

なんか臭いな…と思っていたら臭いの発生源は酪農の牛小屋だった。

11時頃に小屋からおっちゃんが出てきて、煙草吸うか?みたいなジェスチャーを自分にしてきたので、No noと断った。ん…?違うか、一緒に一服しようという誘いだったのか。いや、煙草をくれって意味か。

次の町も見えてきたが、まだ半分も進んでない。


木陰にはほとんど絡んでいない韓国の夫婦が座っていた。タフだな。この2人は荷物もずっと背負い続けてるし。

何もない、誰もいないという状況だとなかなか辛いものがある。いや、前方遠くには誰かが見えている。


見えていた町はルートには入っていなかったので寄ることはなかった。

平地ではもはやストックが邪魔に感じるが、でも坂道は欲しくなる。悩ましい。

誰か面白い人に会って、話したいな。

今の自分のペースが遅くなっていると感じる。照りつける太陽が後ろから首に当たり続けていたのでシャツの襟を立てた。11時半過ぎのこと。

上の写真の道はひたすらに続いていて、しばらく歩いた先に、こんなとこにあったらみんな休憩するわ…ってくらいどエロい位置にキッチンカーがあった。

ドーナツとコカコーラを購入してそこでプチ休憩。カッパえびせんみたいなスナックは無料で付いていた。いわゆるタパス枠かな。

食べ終わったゴミを渡すときに、店員に一枚写真いい?と、多分Facebookにアップする客の写真の許可を取ってきたのだが、普通に嫌だったので、ごめん無理と謝った。ノープロブレムと返ってきたし感じは良かったよ、うん。
景色の変わらない長い道に飽き飽きしていたが、その点ではリフレッシュできた。あと数kmでベントサなのでそこでしっかり休憩を取って靴下なども脱ぎたい。
この休憩中誰にも抜かれなかったが、それだけ後続との距離があったということになる。何人かの人の姿は近づいたけど。
それにしてもカミーノ商売がかなり成り立ってるよなあと感じる。つまり、巡礼とビジネスが持ちつ持たれつの関係だという印象を受ける。悪いことではないと思うが、少しだけ不純な気もしなくない。ありがたいはありがたいんだけど。

多分スケッチをしているちとぽっちゃり体型の女性がいた。彼女も巡礼者みたいだ。(写真に写っているのは前も見た同色おじさん)

そしてベントサ。時刻は12時半頃。

人が集まっているカフェを見つけたのでそこで休憩することにした。

メニュー。

どうやらスムージが売りの店みたいで、ちょうど冷たい飲み物が欲しかったので頼むことにした。

サンシャインかトロピカルしかないとのことだったので、まあ、サンシャインを選ぶよね。トロピカルはあまり好きじゃないバナナ入りだし、今日は完全にサンシャインデイだしね。 

お昼だし、ホットドッグも注文した。でもフランスパンみたいな硬いパンで挟むのはよろしくない。

パラソルがぶっ壊れるんじゃないかというくらい風は強すぎだったが、スズメにとってはそれがバイキング状態で天国のようだった。
ドーナツで意外にお腹が膨れていたので正直ホットドックはいらなかった。でもスムージーは美味しかったし、日焼け止めもワセリンもまた濡れたし、充電もちょっとできたし、完璧なブレイクタイム。ただ小指裏の状態は悪化しているのでそれがどうなるか。
到着組かもしれないが、周りはビールを飲んでる人などもいた。軽装のソナは店に寄らず通り過ぎていった。モスクワ女性が自分に気付いたので話したのだが、最初彼女の前にいたおっちゃんとも話してるみたいな感じになって面白かった。

犬もカミーノ。暑いだろうけど頑張れ…。

再出発しようとしたらジョンが来て、多くの人が戸惑っていたわかりづらい分かれ道で悩んでいたので、みんなあっちの道を進んだよと教えた。


歩きを再開して間もなく、マズいな…と感じたのは小指裏が痛くて変な歩き方になっていたから。こういう状態で歩き続けると、痛い部分を庇って、膝などの他の部分に負担がいって怪我をしてしまう可能性がある。
でもまだ12kmはあるのに、どうしたらいいか。うん、できるだけ普通に歩こう、何事もなかったかのように。

歩きに集中している間に気にならなかった部分が、一度緊張状態を解くことでこのようになってしまうこともある。休憩中に靴下を脱ぐデメリットもあるのか、難しいな。

草が風で波打っていた場所。地面の状態も風景も、道は悪くない。

いや、わかりづらいわ。真ん中に矢印がなければ完全にフィフティフィフティの賭け。

フランス語を喋っていた女性2人が木陰で休んでいて、元気なHola~をくれた。


ひと気がまったくないような丘の上に、ギターとブルースハープで弾き語りをするおっちゃんがいた。面白いなあ。

遠くに街が見えてきたがなんていう名前だろう。雪山も綺麗だな。トンビのような鳥は空を飛んでいる。時折吹く風がとても心地良く、足が馴染んできたことにも救われる気分だった。


上の写真の案内板で山の名前はわかったはいいが、道を間違えてる気がする…と不安になっていたらその先に矢印を見つけた13時40分。この左側の道で合ってたらいいな。(グーグルマップを見るとナヘラは右みたいだから悩んだ)

あ、合ってるわ多分。そして豆粒のようでも前を歩いてる人がいたから安心した。


進行方向の逆向きの矢印があるという罠。何なんだこれは。

豆粒のように遠くに小さく見えていたのはまさかのレカだった。ひたすらに続く道で、40分前から君を見つけてたよ、あれはレカか…?と思いながら歩いてきたと言うと、笑って、じゃあ今度は私が追いかけるわと。

もふもふの白い犬だーヾ(o´∀`o)ノと写真を撮るために立ち止まったら、犬が立ち上って、その身体がめちゃくちゃ筋肉質で、ほとんどカンガルーでビビった。

どんぐりのような建物。以前は住居などに使われていたのだろうか。


あと何kmだろう。知りたいような知りたくないような。

おば(あ)ちゃんを抜いた。稀に60歳以上、70歳に近いのでは…?というくらい高齢な方も歩いている。今日どこからスタートかは知らないけど、その姿はパワフルで尊敬の念を抱く。


もうナヘラの外れにはいるはずだけど、まだ5kmはあるのか。甘くないな。


もうすぐ3時になる。さすがに疲れてきた。

おお、あと1kmか!というのはぬか喜びで、実際はもっと距離があった。そんなことだとは思ったけど!

市街地の雰囲気が出てきた。アルベルゲを探さねば。道に沿っていけば何かしらあるだろう。


しかし閉まっているところが多くて、なかなか宿泊できるアルベルゲは見つからず。

でも修道院近くにはさすがにあるだろうと橋を渡った。レカは後ろをおばちゃんと歩いている。

修道院へと向かう道で見かけたヒジャブの女性。

レカとおばちゃんとほぼ同時に入ったこのアルベルゲにキムソナがいた。でもここには泊まらないから僕らが泊まれるかはわからないと。
結果は2人部屋等は余っているけど、ドミトリー系の部屋は空いていなかった。おばちゃんはここに泊まるが、自分とレカは他のアルベルゲを探すことにした。

それからレカのスマホガイド(彼女はカミーノのアプリを持っていた)で移動した。そのアプリのマップを見せてもらって、あれ…この辺りのはずだけど…、うーん…と二人で迷っていたら、通りすがりの地元の夫婦が後ろだよと教えてくれた。

なんだ…後ろにあったのか…と笑ったあとに、レカに感謝を伝えて一緒に受付へ。宿泊費はこの旅初めてのドネーション制だった。

ウェルカムドリンク的なやつ。水だけど。

手洗いは奥のシンクで。



ベッドはレカの上になった。写真を撮ろうと部屋の奥まで行くと、通り過ぎたスタッフのおばちゃんが戻ってきて、はい!私もいかが!?ってな感じでポーズを取ってくれた。お茶目。

わりと大きめのアルベルゲなので結構知り合いも多い。Sonokoさんもいたので(着くの)早いねと言ったら、7時に出たと。韓国の若者たちに、マルティンとかもいて、隣はスウェーデン夫婦。
ベッドが近いとかいうレベルではなく、仕切りもないし、もはや密着している。どうよこの距離感。

レカが電卓アプリを見せてくれて、今までの総歩行距離が192kmと教えてくれた。Almost 200km, It’s quarter。
それからシャワーを浴びたが、ありがたいことにこのアルベルゲはお湯が出た。自分が戻ってすぐにレカも戻ってきた。やっぱり良い匂いがした。

リー以外の韓国ズにアリアリの意味は通じない。一般的には理解されていない言葉なのだろうか。じゃあなんでリーは知っているんだろう。
マルティンはやっぱり面白い。シャワーは入れ替わる感じで入ったんだけど、全裸に腰ベルトみたいなの巻いてたし。二段ベッドの上で寝転がる彼の前を通るとウィンクをしてくるからし返した。I love youって日本語でなんて言うんだ?と聞かれたので、愛してるは長い気がしたから、スキデスを教えた。

洗濯物を干せるスペースは空いているか見に行ったら映えてるそのこさん。日は照っていたし風も強かったので取り込んだときの乾き具合が素晴らしかった。

しばらくしてテーブルでくつろいでたとき 、ソナがそのこさんにShinzo Abe好き?と聞いて、そのこさんが好きと答えるとWhy?という反応だった。経済とかいろいろやってくれるし~と聞かれた理由をそのこさんが答えると、ソナは安倍首相は嘘つきで、彼の妻も嘘つき、韓国のニュースでもそう言っていたと。
近くでは韓国人のおばさんたちがキュウリを(キッチンではなくテーブルの上で)調理していて臭かったし、おっさんたちも混ざって一緒に食べるときも無駄にクチャクチャ音を立てるし、ゲップをしたり、作ったご飯をそのまま放置していたりと、まあマナーがよろしかった。
汚い(日本語の)言葉を教えてとリーとソナが頼んでくるのも不快だった。Fu*kは日本語でなんて言うの?だとか、その手の頼み事を英語でしてくるわけだから、みんなが理解していたし、申し訳なかった。ちらっとこちらを見ている人もいたし。(外国人と交流する際になくはないパターンだけど、汚い言葉を使うのとかこの手のやり取りは自分は嫌いなので、まあね)

先程はフロントとあのひょうきんなスタッフが話していて、コリアンの翻訳が必要だわ…と困っていた。その際手続きしていた顔馴染みの2人の白人女性が、ああコリアンね…と同情していたのは印象的。
そのスタッフが、バスルームで洗濯をしないで(受付で洗濯をする場所の説明はあったし、バスルーム内に張り紙もあったのだが…)と韓国語に翻訳するのを手伝ってもらいたかったのに、リーはアイアムチャイニーズと言って逃げていた。何かあったのかと寄ったらあなたじゃないのと言われたのは日本人のこの僕です…(照)
まあ、韓国人はね、うん。差別意識とか一切持たず冷静に見ても、こんな感じなんですよね…。

ワンちゃんさんもおつかれ。可愛い。

でも流れでそんな人格者の揃う韓国ズとスーパーマーケットに行くことになった。
そのこさんは韓国人たちに話しかけられても日本語で返すようになってる 。「ソノコー」「なんだよ」って。面倒臭いのだろう。気持ちはわかる。

スーパーに行く際の誰も知らない話にはなるけど、アルベルゲ前のゴミ箱に誰かが煙草をポイ捨てしてて、しかもそれがまだ燃えていて、自分が消さなきゃあれは絶対火事になっていたと思う。危ない。

学校の写真を撮っていたらリーが俺も撮ってくれと言いながらポーズを取ったもので。

YATEKOMOとかいう謎のカップ麺。キッチンはあるけど夕食を作るの面倒だったし、他にぱぱっと済ませられるものも見当たらなかったので買った。一応AJINOMOTO。

バランスの悪い奇妙な買い物。

そのこさんはトマトやオレンジをカットをしていた。

自分もオレンジを買っていたので、申し訳程度のビタミン摂取。

カップ麺とW主役にと買っていたものが液体になったチーズにパイナップルが浸かってるとかいうなかなか不味い食べ物だった。文字をしっかり読んでいなかったのは自分の落ち度だけど、写真と実物は違いすぎない…?

外はまだ明るかったがディナータイムスタート。
近くにはドキュメンタリーズが座っていたので、気になっていたことあったし話しかけてみた。ドキュメンタリーか何か作ってるの?と。でも別にそういうのを作っているわけじゃなくて、ただ楽しんでるだけらしい。イケメンなアレクがアメリカからで、パーマのドミニクがカナダから。
韓国おっさんたちはやはりゲップをするし、リーはむせたあとに食べていた物を床に吐き出した。それには思わずドキュメンタリーズもNot good…と呟いた。
というかリーたちは今日レンタカーで来たらしい。え、そうだったのかと驚いた。なんだかいろんな意味で凄いな。

突然ソナが、寿司は中国から来たとか、太巻は韓国からだとか、なぜか日本食と言われている食べ物の起源を主張しだした。なんていうか、ソナは典型的な韓国人だなあ。めんどくさいからあまり喋らなかった 。
ソナがドミニクにジャスティンビーバーはカナダなのアメリカなのと聞いてから、キム・ヨナ知ってる?と聞いて、浅田真央の名前も出してから、バンクーバーオリンピックではキム・ヨナが金メダルで、浅田真央が銀だったの!!と力強く語っていた。キム・ヨナが金メダルを取ったという話に別に浅田真央いらなくね…?と思ったりもしたが、ドキュメンタリーズ2人とも「ごめん、フィギュアスケートのことはよく知らないんだ」と言っていて面白かった。恥をかいちゃったねキムソナさん…。ざまあみろというよりかは、なんだか可哀想に見えたけど。
リーはずっと蒼井そらの話をしていた。アオイソラというAV女優の名前を使って日本をバカにしているような印象を受けた。北米男性たちにはアオイソラ知ってるか?と聞くし、ただの日本のポルノスターだよと説明しなきゃいけないのは心底だるかった。OK、じゃあチェックするよとアレクが言ったのは面白かったけど。
そのこさんとソナが連絡先交換しようという流れになったときは、カカオトークある?と聞かれたそのこさんが、LINEならあると答えるとその場にいた韓国ズ3人(ソナ、リー、フン)が揃って、LINEは韓国のNAVERが作ったんだと無駄に大きな声で主張してきて、は、はぁ…となるしかなかった。そんなこと知ってるけど、だから何なんだ…と。

普通に夕食を食べている、こういう本来楽しむべき場でも、マウントを取ろうとしたり、侮辱に近い発言をするのが逆に面白いなと思った。これが韓国人なんだなと。
別に自分とそのこさんが喧嘩を売ったわけでもなく、イラッとさせるようなことも言ってないと思うが、何か集団になって洗脳教育で培われた反日だか闘争本能だかが奮い立ったのだろうか…。
上記の会話で出てきた日本語について考えても、知っている言葉は限られているだろうに、わざわざ覚えていたんだなあと思うと、なんとも言えない気持ちになった。絶好の機会だ!と思って発言したのかな。
韓国人も良い人が結構いるんだなと今回の旅で思っていたのに、若者ですらこの品の無さということは、これが現実なのだろう。なぜ彼ら韓国人が世界中の人々から煙たがられるのかがよくわかった。
ドキュメンタリーズの2人も韓国人がどんな民族なのかは知っていて(日本と韓国はお互いに文字を読めたりするの?という質問はあったが)、韓国人に話しかけるときと日本人2人に話しかけるときの態度はまったく違った。ごめんねアジア人が迷惑掛けて…。
そのこさんがどう感じたのかは聞いてないのでわからないが、でも別に自分は失望はしなかったし、不愉快な気分にもなってない。韓国人ってこういう民族だと知っていたから、失望するほどの希望も持っていなかった。まあ、うん。

食事を終えるとブラジル人のおばちゃんを見つけた。来たんだなこの町まで。
レカはしばらく出ていたけど帰ってきた。そして瑞々しい葡萄をくれた。一粒取ると、もっと取って!みたいな流れになったので三粒貰った。明日何かお返しをしよう。チョコくらいしか持ってないけど。

二十歳なってないくらいの白人君がベッドから下りるタイミングで、リーの目の前(キスできそうな距離)で静止することになって、彼が真顔で「ブエンカミーノ…」と言ったのには笑うしかなかった。その場面を見ていた自分は魔法の言葉だ…と言った。

先程のディナーで、アレクが北朝鮮についてはどう思ってる?と聞いたら、ソナは友達、リーは態度次第と(ソナの通訳で)答えていたので、意外と敵対心はないんだな、そりゃムン・ジェインが大統領になるわと納得した。
金正恩について話してるときにリーがShhh….とやったのはなかなか良かったと思う。うん。
食べる前にはなぜかソナからペーパーナプキン的なものを持ってくるよう頼まれて、まあ持ってたから机の上に置いといたんだけど、リョーサン、私綺麗な紙持ってきてって言ったよね?と軽く詰め寄られて、いや、そこに置いてるよ。と教えたときの、Oh…みたいな反応は民族関係ありませんかね。どうでしょうね。

そしてリーがこの先の道はレンタカーで一緒に行こうと誘ってくる。4時間でサンティアゴまで行けるからと。
んなわけねーだろ、行かねーよ…と思いつつも、それじゃあサンティアゴ・レンタカー・デ・コンポステーラやん?と笑わせる自分の高度なギャグセンスにめまいがしたねちょっと。
ヘアカットを賭けてカードゲームをしようというふざけた誘いも断った。歯磨きをしていると、同じく誘われていたドミニクから寝るの?と聞かれた。グッドガイだ…断っていいんだぜ…。

充電をしようにもコンセントが遠くにあるので難しい。ベッド付近にある人もいるが、アンラッキーな自分は食事をしていたスペースで充電するしかなかった。
スウェーデン旦那と恋人のような距離で寝よう。多分男女で隣にならないように配慮されている。


今日の歩み
Logroño – Nájera / 29km


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