【最終更新 : 2025年3月】
お遍路こと、四国八十八ヶ所巡りに必要なものをリスト化し、一記事にまとめてみた。
これを作りたかった理由の一つは、自分が出発前に持ち物について調べていたら「遍路道は9割が舗装道なので靴はウォーキングシューズが良い」と書かれてあるのを見て、その言葉を鵜呑みにしてウォーキングシューズで歩いた結果、強く後悔することになったから。
実際に歩きで、野宿ありで、通し打ちで回った自分の経験(+他の遍路たちの装備)を踏まえて、何を持っていけばいいのかがわかる持ち物リストとなっている。
歩き+野宿とそれ以外の回り方ではもはや完全に別物にも感じるけど、野宿なしで宿泊の人や自転車遍路の人にもある程度参考にはなると思う。
以下がリスト。説明が長いものはもちろん飛ばし読みでも構わない。
遍路装備(巡拝用品)
- 白衣(びゃくえ)
長袖(実質七分袖)と袖無しがあるが、少しでも汗をかく季節(冬以外)なら袖無しを選んで、他の服で調整するスタイルが良いと思う。
僕は5, 6月を歩いたので、長袖の薄いランニングウェアの上に袖無し白衣、スポーツタイツの上にハーフパンツという組み合わせで歩いたが、歩いているときはそれでちょうど良かった。 - 菅笠(すげがさ)
大きいサイズと小さいサイズがあって、顔も隠れて雰囲気出るだろ…!と安易に大きい方を選んだが後悔した。なぜなら、笠の後ろの部分とバックパックの上の部分が当たってしまい、歩きづらいと感じることがあったから。また、トラックなどの大型車が横を通ると風圧で飛ばされそうになったりという苦労を何度も味わうことになった。
だから小さい方をお勧めする。小さくても日差しは防げるし、基本ビニールカバーが付いているので雨具にもなるから。
最初は被り心地に違和感はあると思うけど、木なので徐々に馴染んではくる。直接が痛いならバンダナなどの上から被るというのも対処法の一つ。
- 金剛杖(こんごうづえ)
杖の上部にカバーがあるものは、金剛杖=弘法大師の化身なのに、頭を直接握るのはいかがなものか?という考えから。
僕はカバーがある方を選んで、それが正解だったと思っている。カバーに付いている鈴の音を聞きながら歩くのは本当に心地良かったから。
握り加減に慣れるまではカバーが取れそうになったり、溝(集水桝)にはまったりしたけれど、それも時間が経てば問題ではなくなる。
少数だが手作りの杖で歩いている人もいた。いろいろと役に立つし、歩き遍路の中では杖がどれだけすり減っているかを確認し合うという話題もあるから持っていて損ではない。(自分は強く落とさないからあまり減らなかった)
杖は宿の部屋には持って上がるのが決まりらしいが、温泉等の施設ではどうするんだ?と出発前に気になっていたけど、普通に傘入れの中に置くことが多かったし、宿でも玄関近くに置くことはあった。つまり、そこまで気にする必要はないということ。
だが橋の上では杖はつかないというルールは守り続けた。飛行機には持ち込めないのと置き忘れには要注意。
以上の3点があれば「お遍路さん」になれる。他にも輪袈裟や頭陀袋(山谷袋)等あるんだけど、用具は全部揃えたいという人以外には不要だと思う。お手洗いに行くときは外さないといけなかったりするし、そもそも歩き遍路で持っている人は少ない。
白装束になったりと、普段は身に付けないような物ばかりだから、恥ずかしいと思う人もいるかもしれない。だが数時間も歩けば慣れるし、逆に身に付けていないとお遍路さんなのかわからず、不審者扱いされることもなくはないだろうから、もはや必需品。
道を教えてもらうなんてありがた迷惑だし、そもそもお接待は絶対に受けたくない。そして誰とも交流したくない、というのなら、持たなくてもいいかな。難しいだろうけど。
購入場所はネット通販でも可能だが、序盤のお寺近くにあるお店でも良い気がする。お店で購入するのなら、いろいろと説明も受けられるだろうから。
1番札所付近は割高らしいから、少し進んで買う人もいるみたい。お遍路用品専門店だけでなく、仏具店や石材店でも売っていたりするから、どこで買うかもわりと自由。
自分は白衣だけ先に購入した。出発前にそれを眺めていると背筋が伸びるような不思議な気持ちになっていたのを思い出す。
服装・歩き装備
- バックパック
ザックやリュックサックのこと。サイズの目安は、野宿なしなら15L~30L。野宿ありなら40L〜60Lかな。
自分は最初寝袋だけだったので30Lで出発したけど、テントを購入してからは完全に収まりきらなくなって、(パッキングが下手すぎたということもあり)左右にミニバッグと寝袋をそれぞれぶら下げなければいけなかった。歩くたびにぶらぶらと揺れ動いていたのは地味に体力を削り続けていたと思う。
大きすぎても困るけど、大は小を兼ねるというのは本当のこと。 - ミニバッグ / サブバッグ
重い荷物は置いて、お参りの道具だけ持って坂や階段を上がるお寺や、打ち戻る区間があるので、そういった場面には大活躍する。背負えたり、肩に掛けられる、折りたたみのアタックザックのようなものがいいかな。サイズは納経帳次第。
- 服装一式
Tシャツや下着等の一式は3セット持っておくことを推奨。コインランドリーは少ないので持っていればいるほど便利だが、それ以上はデメリットの方が多くなってしまう。吸汗や即乾タイプだとなお良し。まあ、登山系やスポーツ系のブランドが無難。
下はハーフパンツかロングパンツ(長ズボン)。悪路に備えて夏場以外はロングパンツがお勧めかな。長さが調整できるコンバーチブルパンツも良し。
僕は3セットに加えて、歩き終わってから(寝間着としても)着るラフな普段着を持っていた。それは街中に滞在する際も恥ずかしくなくて重宝した。
- スポーツタイツ
道中あるおじさんから「それ(タイツ)が出てきてからみんな気軽に歩けたり、山に登れるようになったんだよね」と言われた通り、長期の歩き旅や登山(トレッキング)での肉体をサポートしてくれる。 - 靴下/ソックス
五本指ソックスとトレッキングソックスの二枚履きが理想だろうか。日が出ている時間帯は常に歩き続けていたり、荷物が重たかったりと、足への負担が大きい歩き旅。それゆえ足は何よりもしっかりとケアすべき資本。靴下も大事。もちろん一枚の方が快適な人はそちらでいい。
- トレッキングシューズ
靴については、軽登山用のトレッキングシューズ以外の選択肢はないと思う。きっとそれ一択。
冒頭に書いた通り、自分はウォーキングシューズで歩いて後悔することになった。9割が舗装道とは聞くけど、遍路の道は全長で約1200kmもあるわけだから、単純計算でも100km以上は舗装道以外の道ということになる。その舗装道ではない道でかなり消耗してしまうのでウォーキングシューズは勧めることはできない。
というか、消耗や疲弊では済まずに怪我をする可能性だってある。お遍路にはわりと本格的な山道もあるので、そういった道を柔らかい靴で歩けば、岩で足の裏を突き刺したり、捻挫等の恐れがある。防水という面でも登山用のそれと歩行用ではまったく違うだろう。
個人的な体感では舗装道は6, 7割だった。ウォーキングシューズやスニーカーと比べればそりゃトレッキングシューズは重たくはなるけど、登山中にその重さは帳消しできる。山道を歩いている際、なんで自分はこんな道をウォーキングシューズで歩いているんだろう…馬鹿じゃないか…?と嘆いていたので、他の人にはそんな想いをしてほしくない。(あるお寺で見たお遍路を紹介するビデオの中でもトレッキングシューズが推奨されていて笑った)
例外は、区切りで高知県だけを歩く場合。その登山の少ない国打ちなら、履き慣れたウォーキングシューズを持っている人は、それで歩いても構わないかな。
- サンダル
歩き終わってからのあれこれ(テント設営等)の際にあると楽。というか、疲れているのにまた靴を履かないといけないのが苦痛。
まあでも、履き物として靴は持っているわけだから絶対必要というわけではない。あれば要らなかったかもと思い、なければ持ってくればよかったと思う代表格かもしれない。
- 防寒着・保温着
場合によっては山の上などの気温の低い場所に滞在しなければいけないこともあるので、夏場でも薄手のものを持っておくと安心。夜や明け方は特に冷えるし。
- ヘッドライト・ヘッドランプ
野宿組のメリットは宿のチェックインを気にせず歩けること。多くの人が日が出ている時間ぎりぎりまで歩くだろうから、山の中や街灯がない場所で日が暮れることもあるし、暗くなってからテントを張ったりといった作業をしなければならない状況はあるので持っておくべき。
僕は一応替えの電池も持っていたけれど、初夏ということもありそこまで使用時間も長くなくて、交換することはなかった。
トレッキングだとシャツやウィンドブレーカー等の出番は多いが、遍路では白衣を見せておきたいので、そこはどう組み合わせるかがポイント。
わざわざ買う必要はないと思うけど、自前のコンパスがあるなら持って行けば(地図の特性上)使える。
寒い時期に歩くなら防寒対策をより入念に。当然ながら軽くて暖かいものがお勧め。
アウトドア関連・野宿グッズ
- テント
正直(最初の県である)徳島はテントがなくても東屋が充実しているのでなんとかなった。だが問題は高知以降。寝袋だけではキツくて、顔に雨を受けながら寝る夜もあった。
テントはおとなしく持っておくのが吉。虫対策にもなるし、着替えも場所を選ばずに済ませられる。選ぶ際の基準は軽さ、コンパクトさ、組み立てやすさ。
どうしても軽量のものは値段が高くなるので、”安いが少し重いもの”と”高いが少し軽いもの”を選ぶことになる。どちらで負担を強いるかは迷いどころ。(軽い方が当然旅は楽になるけど)
購入したてなどの理由で、もし慣れていないものを持って行くなら、出発前に何度か練習しておいて、組み立て・片付けに掛かる時間をできる限り短縮しておきたい。 - 寝袋・シュラフ
防寒着の箇所でも書いたように、山中など標高の高い場所に泊まらないとは限らないし、6月の平地でも日によっては朝は震えるほど寒かった。必需品の一つだと思う。 - マット
マットなしでテント泊をするのは全力マゾ。地面直は冷気が伝わってきて寒いし、硬いので当然寝心地も悪い。睡眠は重要な回復タイムだから持っておくべき。
自分はぐるぐる巻きにするタイプの銀マットを持って行ったけど、折り畳み型を持っている人たちの方がコンパクトに持ち運べていた気がする。膨らます手間は掛かるけど、エアーマットも選択肢の一つだと思う。 - 萩森リスト
歩き野宿遍路にとっては現代の真念法師とも言える萩森さんという方が高知県安芸郡に住んでいて、そのおっちゃんが四国にある善根宿や野宿できる場所をリスト化したありがたすぎるものなんだけど、80歳を超えてご高齢となったために、現在はその意志を継ぐ加藤さんという方が更新されているみたい。
『善根宿萩森リスト』こちらがリンク。たまに記載情報が変わるので、最新版をブックマークに入れておいたり、プリントアウトして持って行くといい。
こういった情報がなくても「あの場所は泊まれそうかな…?」と探すのも楽しいけどね。
【追記】四国遍路世界遺産登録推進協議会の『遍路道とトイレ位置案内図』も結構便利そう。
- 非常食
非常時に備えてカロリーメイトのような食料は持っておくべき。何が起こるかわからない旅。遭難はしなくとも、人が来ない場所でシャリバテ(ハンガーノック)に陥れば下手すると大事になってしまう。
コンビニもスーパーもない…というそれなりに切羽詰まった事態は何度も起こったのでその度に助けられた。
非常食とは少し違うけれど、他にもチョコレートなどの糖分、汗をかく季節なら塩分摂取できる塩キャンディー等も持っておきたい。僕は歩きながら食べられるようにバックパックのベルトに付いてあるポケットに常にいくつか入れておいた。
食費を浮かすために(あるいは嗜好として)自炊道具を持ち歩いている人もちらほらいた。もちろん持てばその分重くはなるけど、僕が一番最初に仲良くなった人は山小屋(善根宿)でコーヒーを淹れていて、とても旅を楽しんでいるように見えたし、その姿は最高にクールだった。
雨具・防水対策
- レインウェア・ポンチョ
熊野古道の経験から、ポンチョだと平坦な道を歩く際に雨が斜めから降ると足元が濡れてしまうと、遍路では上下セットのレインウェア(レインスーツ)にした。だが、安価でいかにもカッパ臭いものだったからか、通気性も悪く中もサウナ状態だったし、バックパック付属のレインカバー(ザックカバー)ではかなり荷物へと浸水していたので、ポンチョにすればよかったと後悔した。
まあ、一長一短だろうけど、組み合わせるならポンチョ+レインパンツが最強かな。
雨が降るか降らないかは運次第。困るのは降ったり止んだりするような日だけど、いちいち着脱するのは面倒なので、できれば着たままでも問題ないものがベスト。またポンチョを選ぶ際はバックパックを背負ったまま着られるかは重要。 - 折り畳み傘
歩行中に傘を差し続けるのは厳しい。折り畳み傘が活躍するのは寝床に着いてから。ちょっと近くへ買い物に行く際に、再度レインウェアを着てまた雨に打たれながら…というのはかなりのストレスになる。
ただ、あると便利ではあるけど、使う場面がなければただの重り。なければないでなんとかなる。
バックパックにレインカバーが付いていない場合はもちろん追加で。
雨対策は充分すぎるほどしておくべき。自分は荷物を浸水させて非常に重くなって苦労したし、納経帳も少し滲ませてしまった。
電子機器
- スマートフォン
やはり超がつくほど便利。現在地を調べたり、宿を予約したり、コンビニやスーパーの位置を確認したり、もう挙げきれないほど役に立つ。
一番の利点は道を間違えたときの軌道修正だろうか。スマホのタイプにもよるが、防水や耐衝撃性のケースを付けておくと不安要素は減る。
- モバイルバッテリー
重さには注意だけど、充電できる場所の少なさを考慮すればそれなりに容量のあるものを持っておきたい。自分は一般的なタイプのもの以外に、ソーラーで充電できるものも持って行ったが、小さなソーラーパネルで歩きながら充電をするのは難しく、あまり活躍はしてくれなかった。 - 充電器
引き続きの内容になるが、充電というのは現代人(野宿遍路)にとって死活問題なので、通夜堂やコンビニのイートインにコンセントがあったり、飲食店で使っていいですよーと声を掛けてもらえるともう狂喜乱舞。可能な場所でこまめに充電しておきたい。
ケーブルが断線しかけるというまさかのハプニングが自分の身には起こったので、そういった点も注意は必要かな。
- カメラ
自分はミラーレス一眼を持って行ったけど、妥協して(あるいは心が折れて)、もう写真はスマホでいいや…と送り返すことになった。
でも本格的な写真が撮りたい人などは重さを気にせず持つだろうからリスト入り。防水防塵コンデジ等ならあまり負担にならず活躍してくれそう。
他にはタブレットやノートパソコンなどが候補に挙げられるだろうか。いないこともないだろうけど、ノートパソコンを持っている人には出会わなかった。というか毎日30km以上歩く人でブログ更新も欠かさずしてます、みたいな人がいるのなら素直に尊敬する。
お参り用具
- 納め札
納め札は全札所で本堂と大師堂の前にある納札入れに納めていく。4回目までなら色は白。納め札を渡すことで泊まれる善根宿があるし、名刺代わりになることもあるので必須かな。(+記入するためのペンも)
レアな色を見つけたら勝手に取って交換していい、といった謎情報を発信している人もいるが、それは最高に品が無い行為なので止めるべき。(勝手に取らずとも、縁があれば金だって錦だって自然と手元に回ってくる)
名前や住所を書くかどうかは個人の自由。自分は日付と名前だけ書いて納めていたが、途中から記入するのが面倒になってそのまま出していた。熱心な人は願い事まで書いている。 - 納経帳
御朱印帳のこと。納経代は1回300円(令和6年4月より500円へ値上げ)。すべてのお寺で貰うと2万6千円以上(4万4000円)になるが記念にもなるし、ただ歩くだけでは形としては何も残らないので持っておくことをお勧めする。納経を頂いてから通夜堂を紹介してもらえるお寺もあるし。
サイズに関しては、手のひらサイズもあれば、片手で持つには少し苦労するような大きさの物まである。歩きならコンパクトサイズがいいかな。
自分は京都の東寺で、88箇所+東寺と高野山奥の院の2カ寺分のページがあって、各頁に御詠歌が書かれた納経帳を買ったけど、東寺には寄らずに四国へ来る人がほとんど。 - 経本
敬虔な仏教徒ではないし、功徳を積みたいわけではないからと、僕は経本を持たず、読経を省略して、南無大師遍照金剛という御宝号だけ唱える形でお参りをしていた。
でもこれからお遍路を始める人には経本を持ってちゃんと読経した方がいいよと伝えたい。自分が後悔をしたから。
最初は気にならなくても徐々に気になりだして、読経をしている他の人たちに負い目を感じると思う。
読経は何度もする機会があるので、歩みを進めるにつれ自然と覚えてきて、最後には暗唱できるようになるらしい。多少お参りの時間は伸びるにしても、是非それに挑戦してもらいたい。
他にはローソク、お線香、念珠、写経等があるが、それらを持つかは個人の自由。できれば持っておいた方がいいんだろうけど、持っていない人も多い。
小銭入れに前もってお賽銭用の小銭を集めておけば活躍する。自分も実際に使った。お財布に100円玉や500円玉しかない…!という状況で躊躇わない人なら不要だろうけど。
上記のお参りの持ち物の購入場所は遍路装備同様に、ネット通販でも序盤のお寺付近でもどちらでも問題ない。まあ現地では(特にスタート前後は)あまり余裕がないだろうし、事前に揃えられて移動の負担にならないものは先に準備しておく方がいい気はする。納め札は途中で切らしたとしてもどこでも売っている。
アメニティグッズ・衛生用品
- タオル
自分は無地の白いタオル2枚と、Snow Peakのタオルマフラー(ウォーキングタオル)1枚を使っていた。普段歩いているときはタオルマフラーを首に巻いて、歩き終わってから体を拭いたり、入浴施設等では白いタオルという使い分け。コンビニで売っているような無地3枚セットで充分だと思うけど、粗悪品だとボロボロになるだろうからそこは気をつけたい。
- 歯ブラシセット
野宿場所によっては水場がないので、そんなときは持参している水を少量使うか、その日は諦めるしかない。でも1ヶ月以上の旅できちんとケアをしなければ虫歯になる可能性は増えるし、何より会話をする人に不快感を与えるのでしっかりとケアが必要。虫歯以外の痛みが出ることもあるので、不安要素を消すためにも出発前に治療しておくことをお勧めする。
- シャンプーセット
正直シャンプーができる場所は本当に限られる。それにご存知の通り、温泉や宿にはだいたい置いてある。だから持つにしてもトラベル用の一番小さいサイズか、ドライシャンプーにすべきだと思う。
自分は200mlのシャンプーとコンディショナーを持っていたけど、使う場面なさすぎるし、なぜか頭皮は痒くならなかったし、もはや重りでしかなかったから、もったいなかったが泣く泣く捨てることになった。
- 髭剃りセット
男性の場合持っていなければ放浪者・旅人ルックになってしまうが、出発前に剃って、そこから終わるまででどれだけ伸びるのかを楽しんだりするのは普通にありだと思う。
そりゃ清潔感はある方がいいけど、環境的にも難しいし、ただでさえ疲れているのだから剃るのは面倒。実際持っていても(伸びるのが遅い)自分は高知市と松山市でしか使わなかったから要らないような気がする。温泉に置いてあるカミソリで済ますのもあり。
- 汗拭きシート
清潔でいるのはマナー。だがお風呂に毎日入れるわけではない、ということで必需品。自分自身以上に、接する人たちのためにね。僕はフェイス用とボディ用の二種類を使っていた。
- 常備薬
これは人によって違いが出るけど、定番は正露丸やロキソニン、風邪薬といったところかな。自分の場合は持参していた痛み止めは飲んだが、風邪薬はまったく使わなかった。歩き遍路に風邪を引く人がほとんどいない理由は、実際に歩いてみるとわかる。
- マメ・怪我対策
絆創膏は必ず持っておきたい。水が溜まることもあるので、小さな裁縫セットと消毒用のライターは途中で買うことになった。膿が溜まってからは消毒液も。
股擦れが心配な人は何かしら対応策を持っておくべき。心配など一切してなかった自分はオイラックスにたどり着くまで地獄が続いた。
- 洗濯セット
洗濯洗剤、洗濯ひも、洗濯ばさみなどのことだが、コインランドリーを使う場合は不要。自分は持っていかなかったが、コインランドリーがない区間もあるので水洗いしてから干せるひもは結構活躍してくれそう。
- 袋
袋とだけ書くとなんだか間抜けだけど、何かと小分けにしておけば便利なのは間違いない。スタッフバッグ・ドライバッグでもいいが、ビニール袋でも(防水性は落ちるが)対応はできる。僕はビニール袋を、使い終わって洗濯待ちの衣類を入れる袋と、(ゴミを捨てられる場所が少ないので)ゴミ袋として活用していた。ジップロックのようなチャック・スライドが付いた袋も役立つだろう。
他には(濡れ)ティッシュ・除菌シートがあると便利。個人的には必須レベル。日焼け止めも季節や肌質によっては必要かな。女性の場合は生理用品等追加で。
余談だけど、ほとんど手入れしていないのに、お遍路の間かなり肌が綺麗な状態で面白かった。早寝早起きや運動など様々な要素が考えられるが、はっきりとした理由はわからない。
その他
- 四国遍路ひとり歩き同行二人 [地図編]
歩き遍路にとってはバイブル的存在の地図(資料集)。遍路で通る道について詳しく書かれていて、宿情報や休憩所についてもかなり詳細に掲載されているから、大半の歩き遍路が持っていた。
(Amazonには基本置いてないので)楽天市場で通販することもできるし、いくつかのお寺や遍路用品店でも販売されている。
各エリアごとにマップの方角が違うから慣れるまでは少し見辛いけど、旅を楽に進められる、目的地へとスムーズに導いてくれる存在なのは間違いない。 - 水
当たり前すぎて書くのが遅れたがもちろん重要。緊急事態に備えて、ペットボトルや水筒に常に余分に持っておくべき。
正直水を汲めるような場所はそう多くないので、自販機を使うことが多かった。
- お金
キャッシュレスの時代になりつつあるが、ある程度は現金も持っておかなければならない。持ちすぎは不安になるだろうから、ある程度減ってきたらATMで下ろすスタイルで。
郵便局ならどこでもあるだろうからとゆうちょのキャッシュカードを持って行ったけど、道中にコンビニはいくらでもあるので、コンビニATMに対応しているカードを持っておけば問題はない。
だいたいこんな感じかな。
荷造りで何よりも心掛けることは重量を軽くすること。テントを持てば何かを削らない限りほぼ不可能な気はするけど、できれば10kg以内を目標に。
正直宿に泊まるのと、野宿をするのでは、別の旅と言えるほど難易度が違うから”歩き遍路”と一括りにはできない。
何も物資を補給できないような田舎を歩き続けることもあれば、重たい荷物を担いだまま険しい山に登らなければいけないときもある。そういった点では、日本だとはいえ本当にサバイバル。険しい旅になるぞと脅すわけではないけど、富士山に軽装で登るような半端な覚悟では結願はできない。
体力作りがてら、実際に歩く装備で歩いたり、登ったりという練習を事前に行うことを推奨。より遍路旅の成功率を上げるために、念には念をで。
一通りリスト化してみたが、もちろん書かれてある物が絶対正しいわけではない。人によってはまだ必要な物があるだろうし、逆に不必要な物が入っていたりもするはず。個人的な考えで選んだので、そのあたりは参考程度に、各々で調整していただきたい。
まあでも、荷物に関してはわりと気楽で良いと思う。道中にコンビニやスーパーはいくつもあるわけだし、ある程度の規模の街ならアウトドアショップ等もある。
野宿で歩き切るというこだわりを持っていない人には、すべて野宿するのではなく、2日か3日野宿をしたら、宿に1泊するという間隔で旅を続けることをお勧めする。
そうすれば充電や洗濯問題が一気に楽になるし、ゲストハウスや民宿での交流は本当に楽しいから。普段そういった場所でなかなか交流できないという人でも、お遍路をしている最中なら人が変わったように話せるんじゃないかな。そしてその交流がお遍路旅の楽しさに繋がってくる。
リストには入れていないけど、最も持つべきなのは「柔軟な心」かな。
例えば全行程を歩くということに関してだと、そりゃ全部歩くのはかっこいいけど、たまにはロープウェイに乗ったり、お接待で車に乗せてもらうのもありだと思う。
どうしても歩き続けているとこだわりが生まれてしまう。執着心は煩悩だとまでは言わないが、別の選択をしたからといって、そこに何もないわけではない。その選択でしか起こらない出来事、出会えない人々が必ずいる。だから必要以上なこだわりを持つべきではない。弘法大師ですら渡しの船を使ったりしてるんだから。
歩き以外も同じ。上で書いた野宿についてもそう。
辛くなったときに我慢を続けていれば忍耐力はつくだろうけど、でもどちらを選んでもきっと後悔する結果にはならないと伝えたい。見る景色はみんな一緒で、みんな違うんだから。
いろんな人がいるお遍路旅。ただ歩き旅をしたい人、悩みを抱えている人、懺悔のため、供養のため、信仰心のため。本当に様々な理由で沢山の人が四国を歩いている。
そういった人たち、今まで知らなかった人たちとの出会いは心から楽しかったし、きっとお遍路をしなければ一生出会うことはなかった。
その時その時で、出会う人々は変わる。いつ行ったにしても、早すぎることも遅すぎることもない。何歳であろうと、どんな打ち方であろうと。
最後になったけど、僕が旅の中で出会った先輩たちから何度も贈られた言葉を、今度は僕からあなたへと。
「お遍路で最も大事なのは楽しむこと」
四国の人々の温もりにも触れられるし、楽しむ気持ちがあれば、予期せぬアクシデントが起こっても、どんなに辛くても、きっと楽しい旅になると思う。
結願した瞬間の感動や達成感も、想い出を超えた何かとしてずっと残り続けてくれるはず。
これは僕から新たなお遍路さんへの(情報の)お接待。
このリストを参考にしてくれた人がお遍路旅を始めたり、旅の中で楽しいことが起こったり、結願できたりしたのなら、それだけでもう嬉しいだろうな。
遍路旅をこれから始める人たちが少しでも快適に過ごせますように。そして楽しい旅になりますように。
それでは、良い旅を!
合掌。
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