サンティアゴ巡礼 -フランス人の道- Day 17

4月28日。
二段ベッドから下りて、携帯の時刻を確認しに行くと6時39分だった。気温は毎朝寒すぎる。
韓国のおばちゃんが躊躇いなく電気をつけた。ナイスだ。部屋内の照明は2つあって、もう片方もつけた方がいい?とジェスチャーを送ってきたので、同じようにサムズアップを返した。
下段のアレマンヤおばさんは部屋が明るくなるとすぐに起きてハローと挨拶をしてくれた。彼女は常に笑顔だ。

片方の耳栓どこだ…全然ないぞ…と探し続けていたが、最終的に床に落ちているのを見つけた。でもアレマンヤがズボンを着替え始めたのですぐには取りに行けなかった。

マメに通していた裁縫糸は寝ている間に取れていた。歩くときにないんじゃ意味がない…。どうせ水は溜まっているだろうし、今日の宿に着いてからまた処置をしようか。次はもっと糸の長さを長くして結んだりすべきだろう。どうするにしても、また取れてしまいそうな気はするが。

知らないおっちゃんが突然部屋の電気を消した。なぜ…。しかし救世主アレマンヤがすぐにつけてくれた。感謝感激を朝からジェスチャーで現すマン。

多分、今日で400kmに到達する。距離的には前半終了でいいだろう。

7時半頃に外に出ると寒っ!!と驚いた。それもそのはず、温度計は3℃を示している。

ドイツの下ネタおっちゃんは煙草を吸いながらスタートした。あれ、ゲリンダと一緒じゃないのか。まあ、同国の繋がりってあるもんな。彼女が先に建物を出て、外で待っているのかと思っていた。

気温は上がってくるのだろうが、今はライトダウンを着ていても困らないくらいの寒さだ。手もとても冷たい。

サンティアゴ巡礼 -フランス人の道- Day 16

4月27日。
5時に腕時計か何かの電子音で目が覚めた。寒い。ジャックは5時には起きていて、5時20分にはベッドルームを離れていた。
朝食はいつでもOKということだったので、5時半頃に顔を洗って、食堂に行くとジャックがいて、名前をまた聞いてもいい?と尋ねられた。こっちは覚えてるんだぜジャック! 今日の行き先はフロミスタということで一緒だ。彼は朝食のチケットは購入していなかったようで、程なくして出発した。電気がついた明るい部屋で荷物を詰めていただけのようだ。

3日目朝のズビリのイケメンハウスと同じく、最低限の物が机に置かれているだけだったので、自分でお湯を沸かしたり、冷蔵庫から飲み物を取り出したり、一部はこれから来る他の人のためにも机に置いたままにしておいた。

オレンジジュースの側面に思いっきり日本語が印刷されているっていうね。流通しているということだろうか。

スウェーデンおばちゃんが来て、一緒に朝食を食べながら話すことになった。
なぜカミーノを歩くのかという質問は聞き返した。彼女はずっと小さな農場を経営していたが、本当に疲弊しきっていたので長い休みをどこかで取りたかったらしい。この旅でももちろん疲れは溜まるだろうが、その疲れの種類や意味はもちろん違うだろう。リフレッシュのための特別な休みだ。
その長年頑張ってきた証拠だろうか、彼女の髪は真っ白だったが、それでも表情はいきいきとしているように見えた。
そういえば彼女は昨日、明日はどこまで行くの?とヘンドリックスに聞かれて、ネクストプレイスよと答えていた。
仕事について聞かれて、会社名を教えてと頼まれたので(法人化しているわけではないので会社は持っていないけど…)、どうせわからないだろうけど…と思いつつ、仕事で使っている名前?を教えると、O…OK…!とすぐ彼女は諦めたので笑った。

屋根裏部屋の人々は6時半には起きていたけど、どこに照明のスイッチがあるかわからなかった。でもたとえ暗い場所でも、2週間毎朝やっていることだから、ワセリンを塗るのも、五本指ソックスを履くのも慣れたもの。7時には出発したいな。
チェコ女性のイリアナはフロミスタから+5kmは歩くとのこと。まだ決心はしてないらしいけど。
最後まで寝ていたのはロシア女性。起きてからコンセントを必要としていたので小さな机を移動してあげると感謝された。7時から彼女の爽やかなメロディのアラームが鳴っていたが、多分朝食に行っていたので、その止まることのない音色を聞きながら、靴下をバックパックの後ろにぶら下げたいのに安全ピンがない!と探していた。結局ポケットティッシュの袋の中に紛れ込んでいたが。
洗濯物は靴下以外案外乾いていて驚いた。屋根裏マジックだ。ブランケットの畳み方を見ているとやはり男性より女性の方が綺麗に畳む。僕は女性が好きです。
出発間際、入り口付近にいた東アジア系カップルにどこから?と聞いてみたら、チャイナだった。中国人もいるんだな。初めて出会った。

ヘンドリックス・レナスペアとほぼ同タイミングでスタート。7時13分でした!

サンティアゴ巡礼 -フランス人の道- Day 15

4月26日。
6時27分にスマホで時間を確認して、うとうととしていたら30分のアラームが鳴ったので一瞬で止めた。同時に教会の鐘も鳴っていた。
おっちゃんは最初いびきをかかず、めちゃくちゃ静かでラッキー!と思っていたのに、徐々にうるさくなっていった。面倒だったから途中で耳栓をつけたりはしなかったけど。
ふくらはぎが筋肉痛だ。右手首は相変わらず。肩は荷物を背負って歩いていたら痛くなるのはわかっている。足の目立つマメは減っている気がする。
ブエノスディアスと朝の挨拶をすると、この怪しいおっちゃんは意外と若いのかもしれないなと思った。40代前半あたりだろうか。

おじいさんはまだ起きてないのか、チェコ女性と2人で朝食だった。町の名前は覚えてないけど今日は30km程歩くらしい。多分同じカストロヘリスだろう。
彼女は15日にサンジャンからスタートしたと言っていた。自分より3日も早いので、タフですねと言った。でも毎日30km歩ける人なら無理ではない。昨日ブルゴスもそのまま通過したとのこと。自分はブルゴスでは休暇を取ったよと話すとナイスと言ってくれた。
彼女の娘も夏頃に歩きたいらしく、オスピタレロのおばちゃんに混雑状況を聞いていた。その流れで宿泊リストを見せてもらったのだが、7,8,9月は尋常じゃないくらいの宿泊数で、そういった繁忙期は(この小さな町でも)フルになるから、前後の大きな街のムニシパルの方が安全と教えていた。
チェコ女性はこの町は素敵ねとも言っていた。オスピタレロ曰く、教会の鐘は午前6時から午後11時まで鳴っているらしい。

満腹になるまで食べた。ビスケットにジャムを挟んだり、パンももうちょっと食べておこうとまた貰ったり。オスピタレロのおばちゃんもいっぱい食べなさい!といった感じで出してくれたし。

一階にも客室があることに気付いたが、混雑していると食事やシャワー等かなり大変そうだ。天気が良ければ外で食べたりもできるだろうけど。
昨日夕食を食べに来たと思っていた男女はこのアルベルゲに泊まっていた。でも巡礼者っぽくはない。
あ、充電器入れてないとか、日焼け止めを塗ろうとか、サングラスは初めからかけておこうとか、準備体操をしようだとかで朝の時間は経過した。

出発のときにオスピタレロのおばちゃんがペンダントをくれた。最初ミサンガをしてくれるのかと思って腕を出したけど、何重にもして手首に巻かないといけないのでやっぱり首にかけてもらった。
こんなプレゼントがあるなんてまったく想像していなかったのでとても嬉しかった。めっちゃ素敵やん?

チェコ女性が言っていたように寒い。でも朝はいつもこんなもんか。

この町も、このアルベルゲも、ありがとう。

それじゃあ、行こうか。

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