5月8日。
12時と1時に目が覚めたが、部屋が暑くて、とても乾燥していた。こういった状況が頻繁に起きてしまう。
太ももと腕の色が日焼けで全然違っていたベッド下のドイツガールがなかなかの音量でいびきをかいていた。男のいびきはうるさいな…と単に迷惑を感じるだけだけど、女の子のいびきはなんか可哀想だなと同情してしまう。自分ではどうすることもできない現象なわけだし。
1人トイレに行ったと思っていたがその人は1時間近く戻ってこなかった。そして時刻は2時半になった。
残り約1週間をどう歩こう。ひたすら歩くだけか。
それからまた寝て、5時に起きて、ちょっと寒くなってきたな…と思っていたらまた寝ていて、6時のアラームで起きた。
トイレには行列ができていた。2階は1つだけだが下の階の3つも埋まっていた。使っていないので要らなかったがトイレットペーパーが切れていた。
6時10分にはもう出発しようかという人たちがいた。早いな。
フロント付近もカフェテリアっぽい場所も人が多いので、下の洗濯物ゾーン近くのソファで食べた。日の出前の空には半月が浮かんでいて、どこかからニワトリの鳴き声が聞こえていた。
上の写真の右、軒下にあるキッチンではアフロ男性とおばちゃん2人が調理中だった。ここに冷蔵庫があるとは知らなかったな。いろいろ冷やせたのなら生フルーツを買うくらいすればよかった。まあいいけど。
今日25km先のPierosという町に泊まるならベジタリアンフードのアルベルゲに泊まるしかない。リストを見る限り、町にはその一軒だけのようなので悩ましい。
のんびり準備をして7時過ぎに出発した。どちらにしろモデルプランからの脱却の日だ。
ストックを握る手が冷たいのに、どうせすぐ暑くなって汗をかくんだろうなと想像するとうんざりしてしまう。でもこの旅の残りも少なくなってきたのだから楽しもう。きっとこれが最初で最後のカミーノだろう。荷物も悲しくなるほど重いけれど、こんなことで悲しくなれる日だって限られている。