5月24日。
なんてたって1階がバーになっていて窓の外が騒がしいし、おまけに考え事もしたりで、寝たり起きたりを繰り返す夜だった。
でもブラジル女子が寝言をはっきり喋るということをきちんと確認できたから良しとしよう。「Yeah yeah, that’s fine」
誰も目覚めないままの部屋を7時半頃に出た。数日ぶりでやたらと重たく感じるバックパックを背負って。
再びマドリード・アトーチャ駅。荷物検査場に昨日の日本人ツアーがいたのは面白かった。
多分、カミーノを歩き終えた子と、サンティアゴかマドリードで合流した普通の観光客の子という韓国女子2人組。
8時半発のコルドバ行きの列車に乗ると、見慣れたポケットWi-Fiのネットワーク名が増えたが、それは同じ車両内に日本人の2,30代の10人ほどのグループがいたからだった。違和感を抱くくらい茶髪だらけでチャラめの雰囲気だったので美容師かな?と予想した。
残りの行程はすべてバス移動なので、高速鉄道のRenfeを使うのはこれが最後かな。もしかしたらバルセロナからどこかへの日帰りの往復で使うかもしれないが。
10時半にコルドバ到着。ここからはアンダルシア地方の旅。
駅では先程の日本人グループから 「日本人バックパッカーじゃん…」といった感じでめちゃくちゃ見られたけど何も話はしていない。隣の席とかだったら話したかも。
予想通りチャラくふざけ始めた彼らを見ていると、(別にdisりとかではなく)日本人って本当に小さい民族だな…と思ったし、(別にdisりとかではなく)170cm前後の男たちがヨーロッパの公共の場で騒いでいるのはなんだか恥ずかしくもあった。気持ちはわからんでもないけど。
マドリードでも見かけたレアルマドリード対アーセナルのレジェンドマッチの広告。ベルカンプ全盛期を生で観たかった。(なぜかこれを書く前夜にシャビ・アロンソの夢を見た)
バスターミナルに移動して、ロッカーにバックパックを預けた。(普通にコインを入れるのではなく、まず先にトークンを4€で買うというシステムでわかりづらかった)
それでは行きましょう。眩しい太陽の下、日焼け止めを塗ってないまま。
まずはメスキータへ。
信号待ちをしていると、Do you know where mezquita?と家族連れの若い父親に聞かれたので、多分こっちの道と教えた。
迷路のように白い壁に囲まれた細い路地が入り組むのは「旧ユダヤ人街」
ガイドツアーも多い多い。
例の日本人グループと距離が近かったので意図的に離れた。アンダルシアに来てまで、日本人男性たちのウェイウェイな悪ノリを見たくない。
メスキータの前に来てしまったのはユダヤ人街の中でも最も有名な「花の小道」
有名スポットがゆえに、細道の途中で立ち止まったり、振り向いたりして記念撮影する人たちが多くて大変だったけど、大聖堂の塔をバックにした光景は綺麗だった。
今度こそメスキータへ。
花の小道から見えていた塔(アミナール)
オレンジの木の中庭に入ってすぐに、日本人多っ!と思ったのは、美容師集団以外にもツアーや、親子旅っぽい日本人観光客がいたから。
券売機で入場券を購入して、礼拝の間へ。
建物内に入った瞬間に、すげえ…これがイスラム文化とキリスト文化の融合か…と衝撃を受けた。アルハンブラ宮殿で感動したとゆみこさんが言っていたのはこのことじゃないか。
メスキータはスペイン語でモスクという意味で、イスラム教徒が支配していた時代はムスリムのための礼拝堂だったが、レコンキスタを経てキリスト教国家が奪い返すと、その建物を破壊せずに、転用(拡張)という形でカトリックのための聖マリア大聖堂として生まれ変わったので、世にも珍しい2つの宗教が融合した建物になっている。
朝、目が覚めてここにいたら絶対来世か異世界に転生したと思うよな…、とんでもないところに来てしまった…と過去最高クラスの衝撃だった。
ここ「円柱の森」は赤と白のアーチ、合わせ鏡のようにひらすら続く柱が印象的だが、この一か月以上見てきたキリスト教の建築物とはまったく違う文化だと肌で感じられた。
ゆえに、イスラムの建築をもっと見てみたいと思ったし、神仏分離令が出されていない平行世界に存在する神仏習合の最高傑作も見てみたくなった。
奥へと進むと教会が現れた。
素晴らしい。ただただ美しい。
これはミフラーブというモスクには必ず存在する小部屋。
観光を始めてから圧倒される機械が増えたな。正直この流れは想定していなかった。
柱でかくれんぼをする姉妹。
メスキータおしまい。
モスク時代には1日5回の礼拝の時間を知らせていたという高さ54mのタワーに登るつもりだったのが、最大人数の20人に達したのか閉まってしまった。
仕方ないので他の場所へ。
約2000年前、古代ローマ時代に建設された「ローマ橋」
先程の門は「プエンテ門」
橋の上では一人の白人女性に写真撮影を頼まれた。
橋の先にあるのは「カラオーラの塔」 こちらはイスラム時代に建造されて、砦の機能を持つらしい。
受付の前には日本人おっちゃん2人が並んでいたが、メスキータとは違って購入列はなかった。2時に閉まるけど大丈夫?と質問されただけ。1時間もあれば充分だろう。
オーディオガイドの音声が場所を移動することで自然と変わる仕組みだったのでハイテクっぷりを感じた。
そうです、メスキータの模型です。
屋上に上がるとサングラスをしていても眩しい強い日差しに襲われた。
宿で一人で過ごすのは余裕なんだけど、もうカミーノじゃないから一人カフェも人目を気にしてしまうというか、観光地だとなんだか恥ずかしい。早く慣れないといけない。慣れてきてるけど。
次に向かったのはアルカサルという場所だが、入り口を間違えてしまった。こっちじゃない。
逆側でした。
特に何かがあるわけではないのだが、アルカサルというのはキリスト教徒の王族の住居として使われていた場所。メインは庭園ですね。
このベンチに腰掛けてしばらく休憩していた。メスキータのタワーに再挑戦してもいいが、20人なんてすぐに埋まりそうだし、もういいかな。
でもそうなると、午後2時でもうコルドバ観光は終了だ。満喫してしまった。しかしバスの6時45分まではかなり時間がある。どうしようかな。
うん、ここを一通り回って、Wi-Fiがある駅に戻るとしよう。
綺麗だ。
それから駅へ戻ることに。
フラメンコっぽい衣装を着た若い女の子がどこかへと歩いて行く姿をちらほら見かけた。何かあるのかな。
真っ白な鳩が目の前から飛び去った2時半過ぎ。珍しい色だと思ったが、この辺りの鳩はほぼ全部白色だった。
駅に戻っても早すぎるので違う場所に行ってみることに。
最高の音楽を聴きながら、良い感じの道を歩くのは、悪くない気分。
まあ、事前にチェックしていたわけでもないし、開いていない気はしていたが、宮殿には入れなかった。
駅に戻るとカフェに入ったが、コンセントがあるとは想像していなかったのでロッカーの中に預けているという悲劇。そしてアイスクリームもチョコは失敗した。チョコの気分じゃなかった。
強い日差しの下で歩き続けたからか疲れたし、その影響かとても眠かった。
えりこさんは目の前でスリを指摘したら5€を貰ったらしい。バルセロナは怖いから、一緒に行けばよかったと。
カフェに長く居座り続けるのも悪いので、バスターミナルの方へと移動した。そしてコカコーラを失敗した。コカコーラの気分じゃなかった。
ほとんど何も食べていないが食欲を感じない。気掛かりではあるが、無理して食べる必要はどこにもない。非常食は持っているし、大丈夫だろう。ただの観光は本当に気楽だ。
近くを歩き回っていた鳩がいきなり飛び立って、あぶなっ!と避けて、向かいに座っていたおばちゃんと笑い合った。こういう瞬間は楽しい。
でも後ろの席でゲームをしながら、ボイスチャットか何かで汚い言葉を吐き続ける若い男二人は楽しくない。「Where are you from? Pamplona???」ってのは面白かったが。
18時45分発のセビリア行きが自分のバス。
18時15分頃ロッカーから荷物を取り出して、乗り場の方へ向かった。顔に傷が入った気の触れた男が警備員と揉めていて恐ろしいが、なんだかワクワクしていた。
中華系グループが来るとあれだけど、まあいいさ。
はい、事前指定最後尾窓際席優勝。でも全部こんな席で構わないのに、中途半端に最前列も選んでたような気がする。
座席前のネットは破れてるし、美味しくないラスクの袋も破れてバッグの中に中身がこぼれていたけど、気にしない。
平野が多かったので、雄大な景色を広く見渡せるような車窓が続いた。天使の梯子もまた美しかった。
21時前にセビリア到着。
今日はこの青(紫)っぽい花をよく見かける。この辺りにはよく咲いている花なのかな。
バスターミナルからはそう距離が離れていない場所にあるホステルでラッキー。
フロントにてスペイン語で返事をしていたら、「Español?(スペイン語話せる?)」と聞かれて、ほとんど話せないのに「un poco…(ちょっとだけ…)」と答えられるこのジレンマ。
とても綺麗なホステルだった。
バスタオルがついてるってだけで嬉しいよね。良きですよ。(シャワールームはアルベルゲのようだったけど)
外に出るにはもう時間が遅いし面倒だし、ホステル内のカフェでピザでも食べようかと考えたけど店員いないし、自販機のサンドイッチで済ませた。
洗濯機・乾燥機を使いたかったが、一個ずつしかなかったし使用中だったので諦めた。
ベッドルームでは、中庭から聞こえてくるブルーノ・マーズだとかがうるさかったけど、誰かが窓もカーテンも閉めたので助かった。
もう次の街への移動は終えているし、明日の夜もこの宿に連泊なので焦る必要がなくていい。
そのこさんはのんびり過ごしているらしい。自分も本来はそうしたかった。いろいろと予定を詰め込んでしまって忙しいけど。
5月25日。
ベッドの中は換気用のファン等はないので蒸し暑い夜だった。学生時代の古い友人もカミーノに行っていたということに、教室で貝殻を見つけて気付くという夢を見た。
夜は基本ゆっくりしていたいので少し躊躇っていたけど、楽しむために、今夜のフラメンコのショーを予約した。ホームページから予約も支払いもできたので楽だった。観光として成り立っているということなんだろう。
いろいろ調べ事をして9時に出発した。セビリアでも朝は寒いのでライトダウン着用。下は裸足サンダルだけど。
まあ、この手の市場は10時からだよね。9時台は開いてないよね。
しかし橋の手前にあるチョコラテリアに行って、チョコチュロスと(生搾りではなかったが)オレンジジュースという朝食。セビリアでの優雅な朝。朝カフェは基本一人客ばかりだから気楽なのもいい。
ロンハ・デル・バランコ市場(の裏側)
青い桜を眺めているみたい。今日は良い日になりそうだ。
散歩やジョギングをしている人たちの姿を見ていると、金曜なのになんだか休日の朝の公園を歩いているような気分になった。(奥に見えているのはトリアナ橋)
そんな気分なら、歩く方向を間違ってもいいよね。よくないね。
セビリアを南北に走るグアダルキビル川沿いを歩く。
水上にはクルーズ船。カヌーを漕ぐ人もいた。
そりゃこんな朝は両手離しで自転車に乗る人もいますよ。
オロ・タワーという12角形の監視塔。名前の由来はアラビア語で「川に反射する黄金の輝き」を意味するんだとか。現在は輝いてないけども。
ここからはマリア・ルイサ公園とスペイン広場。
曇りで過ごしやすいからこのままであってほしい。でもホースパワーは勘弁して。
もう東アジア人観光客は避けられない。
現在はアンダルシア州政府のオフィスとして利用されているが、元は1929年の万国博覧会のために造られた場所。
一枚の写真じゃ建物全体は写りきらないほど巨大、というか横に長い。
装飾は陶器やタイル絵が特徴的。
スターウォーズEP2のロケ地なだけはあって、パドメやアナキンが歩いていそうだった。
スペイン各県の歴史的な出来事が壁面にタイル絵で描かれている。
実際に現地に行って、2階に行ったからこそ、エアコンの室外機の存在に気付ける。インスタグラマーは絶対にアップしない写真()
インドとかそっち系の人も増えたなーと思いながら移動。
写真奥はセビリア大学(旧タバコ工場)
曲なら誰もが聴いたことがあるでオペラ「カルメン」で、ジプシー女のカルメンが働いていたのがこのタバコ工場。
晴れてきたのかと思いきや、ぽつぽつと雨粒が落ちてきたりと、山の上にいるかのように天気が移り変わった。どうせ降るならアルカサルに入ってからにしてほしい。
ムリージョ庭園。
コロンブスの記念碑。アメリカ大陸発見後、貿易独占港として栄えたセビリアとコロンブスの繋がりは深いので後でまた登場する。
はい、実は今日もアルカサルの入り口わからない問題を抱えて、ふらふらとさまよっております。
入り口に着いた!と思ったら出口だし、先にカテドラルに行っておけばよかった。
結局来た道を戻るという不毛な時間。この間にもツアーはどんどん押し寄せてるというのに…!混んでいない時間にいろいろ回りたいのに…!
例のセビリア大学。
カテドラルはまだだ…。アルカサルに行くんや先に…。
はい、ありました。「ライオンの門」に引くほど並んでます。ってか逆側から来たら迷うことなんてなかったのに。
チケットを事前に購入しておくべきだった。まさかこんなに混んでるとはね。
結局門をくぐったのは並び始めてからちょうど1時間後だった。途中にまた雨粒が落ちてきて寒くなったりしたけど、後ろに並んでいた家族の小さな姉妹が可愛かったから無問題。3,4才くらいの妹ちゃんは自分のまわりをくるくると走り回ったり、モバイルバッテリーのコードをちょんっと触ってきたりして癒やされた。
一般のチケットに比べると、学生は約10€も安いので、インド系の女子たちが学生だということを証明しようとして(多分これから来る人の分も適用しとうとして)、長い時間が掛かっていた。自分は5秒くらいで終わったのに。
いきなり2連続で撮影を頼まれてから見始めたが、広くて見るところはいくつもあるけれど、どれもいまいちというか、11.5€払って1時間待ちで入った宮殿にしては物足りないな…と感じた。昨日感動しすぎたというのもあるかもしれないが。
ちなみにこのアルカサル(宮殿)は14世紀にペドロ1世の命により建設された建物。セビリア大聖堂、インディアス古文書館とともに世界遺産に登録されている。
アルハンブラ地方に多く残されている、ムデハル様式といういわゆるイスラム教とキリスト教の建築様式が融合したスタイルにはなっているので、見所は多いんですけどね。(今見たら普通に綺麗だと感じる)
「乙女の中庭」
「マーキュリーの池」
「マリア・デ・パディージャの浴場」はちょっと良かった。
庭園は悪くはなかったけど、お金持ちの人のとても大きなお庭感は拭えなかった。まあ、大抵の庭園はそれなんだけど。
1時間並んでいたりで疲労を感じていたので、少し腰掛けて休憩していた。それからスペイン女子2人組に写真撮影を頼まれたが、「あ…ちょっと待って…FaceIDが…」というやり取りは面白かった。
トイレの鏡で日焼けした肌にヒゲを生やして、 白シャツ+ダメージジーンズにサングラスをかけている自分を見ると、なんかめっちゃチャラいやんと笑えた。
「大使の間」がハイライトかな。
この天井を見上げて、人は何を思い浮かべるか。
入り口を探していたときにたどり着いていた出口をそのまま進めば、入り口への行列が見えるということをアルカサルから出て知った。そんな哀れな自分は次はカテドラルへ。
インディアス古文書館。この建物もまた世界遺産で、コロンブスの日記などが保管されている。
行列は仕方ない。避けられるわけがない。
こっちじゃなくてママを見るんや…!(やたらと見てくる赤さんだった)
スペインでは最大、世界でも3番目の大きさのセビリア大聖堂。多分このカテドラルを語る際には用いられない言葉だけど、ブルゴスとトレドに並ぶスペイン三大聖堂の一つでもある。
確かにデカイ…迫力があるな…と圧倒された。当時は「でもトレドを超える感動はないな、順番かな~」なんて思っていたが、今振り返れば充分見応えのある大聖堂だ。
こちらはコロンブスの墓。当時のスペインを構成していた4つの王国(レオン、カスティーリャ、ナバーラ、アラゴン)の国王たちがコロンブスの棺を担いでいるが、コロンブスがこの国にとってどれだけ重要な人物かがわかる。
その大きさに比例するように内装の豪華絢爛さにも目を奪われる。
おしまい。移動して、残すはあと一箇所だ。
JHSという文字をたまに見かけて気になっていたが、Jesus Hombre Salvadorというイエス・キリストの頭文字を取ったアナグラムらしい。
ここで急遽、どうしようかな…と迷いながらもサルバドール教会に入った。(もうカテドラルを見終わったので意味がないが、共通チケットがあった)
つい先程あれだけ壮大な大聖堂を見た後だと物足りなく感じるのは仕方ない。美術館の絵画等と違って、教会の中にあるものは彫刻ぐらいしか違いはないしね。
それでは日中の観光最後の場所へ。
メトロポール・パラソルに到着。パラソルというよりは、デカいキノコっぽい。
地下には考古学博物館、地上階にはショッピングセンター等が入っている。
おっちゃんたちとエレベーターに乗って上の展望台まで。
楽しい。
世界最大級の木造建築らしいが、正直どこも金属製に見えた。
奥に見えているのはセビリア大聖堂。近くで見ていてもそうだったが、外観からは世界でも有数のその大きさはあまり伝わらない。
結構揺れるし、周囲のマス目も穴だらけで怖かったけど、セビリアが一望できる良い場所だった。
夜のフラメンコまでは時間があるので一旦戻るとしよう。時刻は2時半過ぎ。子供が増えたのは学校が終わったのかな。
宿へと戻る前にこのハンバーガーショップに寄った。
意外と減っていたお腹が膨れてよかった。そして店を出てATMでお金を引き出した。多分これで最後だろう。多分。
アルベルゲって書いてたから撮っちゃったよね。
宿に戻るとシャワーを浴びてから少しだけ寝た。観光疲れなのか今日は回り方が雑だった気がする。まあ、問題ないだろうけど。
髭を剃って、やっぱりこの宿にも駄目な点はあるということに気付いたり、ヘアサロンの匂いがするななんて思いながら、午後7時前に外へ出掛けた。
今度は開いている市場に。
マドリードのサン・ミゲル市場に比べると店の数は少ないが、その分観光客も少ないので利用しやすかった。店員のいない店は少なくなかったが。
角煮まんじゅう的な食べ物かと思いきや、挟まっているのはウナギっぽい何かだった。このサイズにしては3.5€は高い気がした。
味は可もなく不可もなく。
オレンジとマンゴーのガスパッチョってどんな感じなんやろ!と頼んだけど、なんていうか、ゲロマズだった。人間はときにやらかすのです。
ってことでスムージーでお口のリフレッシュ。果物を切るところから作り始めるので時間が掛かったし、メロンが想像以上に(苦手な)瓜感が強めだったけど、さっきの液体に比べたら百倍スムーズに飲めた。スムージーだけに。
市場を出てもまだ1時間残っていたので、わざと時間を使う形で宿にサングラスを取りに戻った。
月がデカくなってきたな。本当にバルセロナで満月が見られるかもしれない。
バーのテラス席に座っている女の子と目が合って、可愛い子だなと思い、少し歩いて振り返ったら相手もまたこちらを見ていたというあれな瞬間。でもスペイン語がわからないからどうしようもないという、切ないセビリア恋物語。(え…?)
その後、近くを歩いていた男性集団から英語話せる?と話しかけられ、「3週間前にこいつが結婚したんだけど、Fifty shadesのチャレンジやってて~」と、他の人たちと撮ったスマホの写真を見せられながら、ハートを作る用の(?)ピンクのもふもふした物体を取り出したので、うわ…これめんどくさいやつだ…と思って、ごめん時間ないんだ!!結婚おめでとう!!と足早に去った。
実際に時間がなくなったのは間違った方向に進んだから。グーグルマップでチェックしていた場所が実は別の場所と勘違いしてましてね。これは間に合わないぞ…と本気で走った。
なんとか間に合ったけどね。「ロス・ガリョス」という老舗のタブラオ(フラメンコショーが見られるお店のこと)に。
座席は埋まっていて最後尾になったが、小さい箱だから大丈夫そうだ。
初めて観たフラメンコのショーは、「プロのパフォーマーによる本物のエンターテイメント」という感想になった。初めてライブやクラシックコンサートを観に行ったときのような感動が再び感じられた。
会場に到着した際に、入り口に座っていた男性たちが歌い手やギター演奏者たちで、踊り手たちはステージ奥の階段から現れた。
セビリアの観光はいまいちだったかな…?なんて正直思っていたけど、このあっという間に過ぎ去った1時間半のステージですべてが覆った。もう最高の時間だったとしか言いようがなく、これが2ヶ月の旅の締めくくりでもいいのにと心から思った。
ソロギターの安定感がどうだとか、おっちゃんのしゃがれ声が良い味を出している一方、若いぽっちゃり男性は少し不安定なところはあるが、声の伸びや太さから勢いを感じるだとか、細かくメモはしていたけど、文字で書いてもこのときの衝撃は1%も伝わらないと思うので、とりあえずセビリアに行ったらフラメンコを観てほしい。
華やかな衣装に身を包んだ美しい女性の踊り手(バイラオーラ)は谷間や生足が見えたりするんだけど、良い意味でエロさを感じなかった。それはきっと彼女が情熱的な踊りだけで観衆を魅了できる踊り手だったから。その激しいプロの踊りからは、色気がどうとか思わせる隙なんて一切なかった。
トリップアドバイザーか何かで観客は東アジア人ばかりと書かれていたけど、世界各国から来ていると感じた。
手拍子をする客にバーの店員(タブラオのスタッフ)がShhhhと注意をしていたけど、そんな形で観客が参加しては駄目ということは事前に勉強していたのでよかった。
最後だけ写真撮影はOKだった。ショー中は撮影禁止なのに撮りまくっていたのがどこの半島の人間かは書かないでおく。
カーテンコールだったかな。踊り手が拍手を浴びているときに、観客だけでなく演奏者や歌い手にも感謝しているのが印象的だった。また、彼らは今まで何度もステージに立っているだろうに、この夜も楽しそうなのがよかった。
外に出たらタップを真似している人たちがいた。気持ちはとてもわかる。
比較対象はないけど、今後生半可なものを見ても満足できないかもしれない。自分が選んだのは第一線で活躍するパフォーマーたちが出演するタブラオだったから。
バーも賑わうセビリアの夜。フラメンコのおかげで素晴らしい夜に思えた。本当に観に行ってよかった。
大聖堂も大きすぎて全体は映りきらないけど、月とのコラボは美しかった。
路上というか、テラス席の前なんかで、フラメンコっぽい曲を弾き語りする男性の姿を何人か見かけた。通り過ぎる女性二人組がそれに合わせて歌ったりして、ユニークな街だと感じた。良かったよセビリア。この街のおかけでスペインの楽しい部分を満喫できたと思う。
宿に帰って寝る準備をしてから、出発前から持っているアルハンブラ宮殿の紙のチケットを取り出した。明日はグラナダだ。アンダルシア最後の土地。
バスターミナルに少し店があったのは覚えてるけど7時からやってたらいいな。バス出発2時間前の6時15分起床予定。
もう一人で楽しめる精神はできあがった。楽しい場所は楽しいし、楽しくない場所はそうではないってだけ。
5月26日。
7時前でまだみんな寝ているのに、よく電話できるな…電気も気にせずつけるし…ベッド下の引き出しも開けっ放しで降りづらいし…すごい人だ…とベッド近くの女性にドン引きしながらも準備を進めた。
チェックアウトしてバスターミナルへ向かったが、到着したのは出発の1時間以上も前だった。売店等は開いていなかったがカフェは開いていたので入った。
最強朝食セットを食べているときはとても気分が良くて、スペイン語を勉強してスペインに住んでもいいなと思う。この組み合わせは日本の定型的な朝食よりも自分は好きかも。
28番。もうバスは来ていた。
またネットが緩んでいる。どうやって壊してるんだいつも…。
バスは東へ向かう。グラナダへ。
(気になってはいたが今回はパスした)マラガ付近で、3時間って結構長いよな…と感じて、明日のバレンシアへの8時間移動は大丈夫か?と少し不安になった。前の座席のおばちゃんがド派手にシートを倒してきてるからやたらと狭いし、隣のおっちゃんも肘掛けを独占してるし。
11時前のサン・タフェ近くで、皆この山(シエラ・ネバダ山脈?)の写真を撮っていた。前のおばちゃんも撮ろうとしていたがタイミングを逃して、その隣のロン毛のお兄ちゃんがいまいま!と指示したのに、その瞬間に隣に違うバスが現れて撮れなくなるという出来事があって、思わず自分まで笑ってしまった。
そして11時15分頃にグラナダ到着。今日も暑そうだ。でもこういう山が見えるような街の路面電車でなんか素敵。
バスしか調べてないからバスで街中に向かうけど。
事前の情報だと1.2€だったのでその額ぴったりで用意していたのに、いつのまにか1.4€に値上げされていて乗車時に焦った。今日一日プラン通りに進めばいいな。
イサベル・ラ・カトリカ広場近くで下車。
チェックインの12時まで少し時間があるのでイサベル女王像の後ろというアルハンブラバスの乗り場を確認した。これでアルハンブラ宮殿に行けるぜ。
それからホステルでチェックイン。
セカンドフロアという名の3階の部屋は連泊客のせいなのかとても散らかっていた。そんなに評価は高くない安宿を選んでいたが、ベッドの上にはブランケット一枚しかないし、また寝袋を出すべきなのか…?宿選びに失敗したな…と入った直後に思ったが、まあ一泊でよかったという安堵もあった。トイレの鍵が閉まらないのも多分スペインでは流行っているのだろう。
Wi-Fiも部屋には届かないし、絶対ここのレストランではお金落とさないぞと決意させてくれるそんな宿。
気を取り直して街へ出る。
まず腹ごしらえをしようかな、一人で食べてる人もいるな、とメニューを見ていたら優しそうなおっちゃんウェイターに誘導され着席。
ナポリタンの味は普通。
ハニーソースに惹かれて頼んでみたけど、茄子は元々そんなに好きじゃないし、ソースは間違いなく美味しいんだけど、同じ揚げ物を食べ続けるってのがキツかった。(好きな)かぼちゃや芋でもキツいだろう。
フランでよかったのに、一応何があるか聞いて、ナランハあるんだ!じゃあナランハで!と頼んだけど、まあそのまま出てくるよね。美味しくいただきましたけども。
間髪入れずにグラナダ大聖堂へ。
あ、綺麗ここ。と入った瞬間に感じたのは、真っ白な壁に黄金色の中央礼拝堂がとても映えていたから。やたらめったら派手にしなくても美しい大聖堂は作れるという証明。
ここ好きだな、と純粋に思った。
グラナダ大聖堂は16,7世紀にモスクの跡地に建造された、スペイン最初のルネサンス様式の大聖堂と言われている。(建造当初はゴシック様式だったらしいが)
大聖堂を出た瞬間に乞食のおじいちゃんがいたし、黒人たちの露天商も久しぶりに見た気がした。
カテドラルに隣接して建っているのは王室礼拝堂。グラナダ制圧・スペイン統一を成し遂げたカトリック両王(アラゴン王フェルナンド2世とカスティーリャ女王イサベル1世の夫婦)の霊廟。
アルハンブラバスを待つ。
シンは「どこから?」という質問に「Hong Kong! China!」と答えていたが、自分の知っている香港人は全員(彼とは違って)中国と一緒くたにされることは嫌っているし、自ら一緒にするなんてありえない。
なぜシンがChinaと言うのかは、彼が元は中国生まれで子供の頃に香港へ移住したからというのが理由だろう。生粋の香港人とは思考が違うというわけだ。
台湾の人々もそうだが、この香港人女性もこのような形で外国ではっきりと主張しているように、彼らは中国と自国は別物だと思っているし、日本人の僕もそう思っている。
アルハンブラバスは坂道でもガンガン飛ばしながら登る豪快なバスだった。他の乗客とともに降りて、どちらへ行けばいいのかはよくわからなかったが、時間はあるのでとりあえず進んでみた。
初っ端からの城塞感。小鳥の鳴き声も聞こえていて、綿毛みたいな何かもずっと舞い続けていた。
アルハンブラ宮殿は大きく分けて4つのエリア(ナスル朝宮殿、カルロス5世宮殿、アルカサバ、ヘネラリフェ)に分かれている。
とりあえず歩き始めたのはいいが、こっちじゃないな…とやっぱり戻ることに。
お札もカードも使える自販機優勝。
ヘネラリフェに繋がるこの入口から中へ入った。
アルハンブラ宮殿の説明をしておくと、まあ、簡単に言えばナスル王朝(13世紀から15世紀にイベリア半島の南部を支配していたイスラム王朝)の城塞都市。
宮殿や城塞としての役割はもちろん、住宅や学校といった街を構成するあらゆる施設も揃っていたらしい。
日本人でも「アルハンブラ宮殿」という名前は一度は聞いたことがあると思うが、スペインで最も有名な観光地の一つであり、イスラム文化の最高傑作との呼び声も高い。
いきなり美しい。ここは美しい。とその美をすぐに実感できた。
ヘネラリフェは宮殿の北に位置する、夏の別荘(離宮)として利用されていた場所。太陽の丘と呼ばれる高台にある、豊かな自然に囲まれた素晴らしい庭園。
こちらは「ヘネラリフェ野外劇場」 毎年6月下旬から7月下旬に開催されるグラナダ国際舞踊音楽祭のショーなどに利用されているらしい。
造園芸術と言うべきかな。薔薇を始め、すべてが美しいと感じた。花が咲き誇っているこの季節に訪れたのも正解だった。
カエル。
鳥が狙っているのか…?
「アセキアの中庭」 アンダルシアのイスラム建築の中でも最も保存状態が良い場所と言われている。
こちらは「スルタナの中庭」 糸杉の中庭とも呼ばれるこの場所は王妃と騎士が逢瀬を重ねた場所らしい。ハレンチだ。
次の場所へ。
誰かの写真撮影の邪魔にならないベンチを探して少し休憩した。ちょうどこのとき、太陽が雲に隠れていて助かった。
ぶどう酒の門をくぐって、次はアルカサバへ。
アルカサバはアルハンブラの中でも最も古い場所とされている要塞部分。まずは要塞を作り、強固な守りを構築した上で、宮殿や庭園に着手したのだろう。
要塞そのものよりは、要塞から見える(アルバイシン地区の)町並みに言葉を失った。似たような建物が立ち並んでいるだけなのに、なんだこの場所は…と今までに見たことのない光景を不思議に感じた。合唱の声も下から届いていたし。
左奥の「ベラの塔」にこれから登る。
向こう側に人が大勢集まっている場所があるが、あれが多分サン・ニコラス展望台かな。
アルハンブラ宮殿の3匹の子猫 pic.twitter.com/ktKCVdZd4K
— 末宗凌 (@SuemuneRyo) 2018年5月27日
本来の入口だった「アルマスの広場」には、兵舎跡が今も残っている。
この城塞を攻め落とすのは難儀だろうな。秀吉のように食料の補給経路を断って長期戦に持ち込むのはどうなんだろう。
町の未婚女性がこの鐘を鳴らすとその年が終わる前に結婚できるという言い伝えがあるらしい。「○○ちゃん、鳴らしてきなよ」とでも言おうものならマリハラになる時代に効果があるかは知りません。
なんという見晴らしか。やるなあグラナダ…と感嘆した午後4時。
それでは次の場所へ。
ちなみにスペイン語で猫は「ガト」であまり可愛くない。犬の「ペロ」は可愛いのに。
カルロス5世宮殿。建設が始まったのは1527年だが、様々な問題が度重なり放置されていたので、完成したのは1957年とのこと。
最後のナスル朝宮殿だけは入場時間が30分ごとに定められている。日本を発つ前に時間を決めて予約していたのだが、今日はその時間まで上手く過ごせたと思う。
バックは前に持って、まずは「メスアール宮」のモザイクタイルがお出迎え。
「黄金の間の中庭」
「アラヤネスの中庭」
「大使の間」の天井を派手にするのは常なようだ。要は他所の国からやって来る大使にナメられないように荘厳な造りにするのだろう。
「ライオンの中庭」 中央にいるのがライオンちゃんらしい。
今まで一度も見たことのない異国の(凹凸を含む)デザインを数多く目にしたが、この「アベンセラッヘスの間」辺りは特に独特だと感じた。
皆さんが撮影している風景は、
こちらです。
「パルタル宮」
アルハンブラ宮殿おしまい。では展望台まで歩きましょうかね。多分かなり歩くことになるけど。
傾斜のある坂道で街まで下りてきて、午後5時半に教会の鐘の音を聞いた。
おっ○いの主張が激しいお姉ちゃんにフラメンコショーはどうかと誘われたが、昨日観たから結構です!セクシー女性で釣らなくても埋まるショーを観たので!
ウェディングドレスを着た、大量に胸毛を生やした男性はすれ違いざまに乳首を見せびらかしていて楽しそうだった。
アルハンブラ宮殿を下から見上げるということ。
細い路地を何本も通って移動した。想像以上に街が大きくて遠かった。
サン・ニコラス展望台かと思いきや、サン・クリストバル展望台に着いた。どっちでもいいけど、こっちの方がより上にあるみたい。
ジャケットを羽織った直後のスペイン人のカップルがこちらへと寄ってきた。写真撮影かなーと思っていたらウェディング用にムービーを撮りたいとのことで、アルハンブラ宮殿をバックに彼らがスピーチをする映像の撮影係を担当することになった。
でも他に人が来たりしてなかなか納得のいく映像が取れなかった。男性の方は「あいつらドイツ人だからなかなか移動しないんだ」と愚痴をこぼしていた。
結局映像は妥協する形で、写真撮影をして終了になったのだが、それまでに男性の方と少し会話をした。タイやマカオ、インドネシアなどアジアをいろいろと旅したことがあるとのことで、日本にもおいでよと言ったのだが物価が高いからと拒否られた。
彼からは初めてのスペイン?スペインは好き?と質問された。嘘偽りない返答として、好きだよ!と返すと喜んでいた。別れ際にアディオスと言ったら、彼はサヨナラと言ってくれた。
日没時が見ものらしいが、今は…想像していたよりは…綺麗ではない…。
女性の方がめちゃくちゃ泣いているカップルもいた。プロポーズでもしたのかと見ていたが、多分喧嘩だった。皆さんいろいろありますね。
帰りのバスに上手く乗れなかったという話を今からするんだけど、この黒いミニバスはカテドラルに行く?と聞いたら、あっちのバス停(先程自分がいた場所)でNo.5に乗ってと言われたんだけど、バスなんて全然来なくて、何十分か待った末に来たNo.8に、街に下りられたらそれでいいやってな軽い気持ちで乗ったら、まあ、逆に山を登るバスでしてね。ええ。
このまま乗ってたらマズいぞ…と変なとこで下りましてね、時刻表がないからいつ乗れるかもわかんないから、もう自力で歩いて下りることにした。どうせ歩くなら展望台からの方がよっぽど近かったのにね。何してんだか。
でもこの白い街に行けたから結果オーライってことにしとこう。
こうなってしまったなら、別の展望台に行くか、ここらのレストランで時間を潰して夕焼けを見るのがベストなんだろうけど、もう面倒なので早く帰りたかった。
ようやく展望台のある辺りまで下りてきた。
ピザ屋に寄ったのだが、たった一人の店員のおっちゃんがまさかの英語で説明してくれた。
4種類あるピザから選んだ。美味しかったからもう1皿頼んでもよかったな。
りんごタルトも美味しかった。
本当に小さな小さなピザ屋だったけど、いろいろと手作り感溢れる店で素敵だった。フラメンコ(?)の客引き女性とおっちゃんが店先で話していたから外観はきちんと撮れなかった。
あとは残念な宿に戻るだけ。
と見せかけて…
皆さん覚えているでしょうか。この楽器を持っている女性のことを。実はサンティアゴで見た人だったんだよね。かなりインパクトのある女性だったから覚えてたんだけど、ええええええ…なんでここにいるんだ… いや、びびるわ…と怖かった。
教会前に行列ができている。何だろう。
こっちはシャボン玉だけど。
人集りが作られていた原因はマーチングバンドだった。このマーチングが曲も演奏もかなりかっこよくて、ツイてるな…と心から思った。
グラナダで遭遇したマーチングバンド pic.twitter.com/jMWpCODywi
— 末宗凌 (@SuemuneRyo) 2019年3月6日
この帰り道でも宿の近くでも、同じTシャツを着て、1人だけふざけた格好をしている集団がいたが、この日は何かの催しがあったのだろうか。
部屋には20代の面々が揃う夜だった。自分以外は全員白人だったが、こんな安宿だとやっぱり若者バックパッカーの集いみたいになる。
最初は男女1人ずついたが、大満足とはいかないシャワーを浴び終えると、ドイツ女子2人組が加わっていた。
Wi-Fi部屋で繋がんないねみたいなトークの後に男性が音楽を流し始めた。それからその男性とドイツガールズが飲みに行って、女性1人だけ残っていたが、彼女はDJをするとのことで、Bandcampで定期的に曲を買い漁るという音楽通の女性だった。
観光疲れを感じていたが、明日は移動疲れしそうだ。でも残す街はバレンシアとバルセロナだけ。
バレンシアは時間が足りないので、バスじゃなくて高速列車があるならそちらにすべきだった。
結局うんざりした気分で寝袋を出して眠りについた。