【最終更新 : 2025年3月】
お遍路こと、四国八十八ヶ所巡りに必要なものをリスト化し、一記事にまとめてみた。
これを作りたかった理由の一つは、自分が出発前に持ち物について調べていたら「遍路道は9割が舗装道なので靴はウォーキングシューズが良い」と書かれてあるのを見て、その言葉を鵜呑みにしてウォーキングシューズで歩いた結果、強く後悔することになったから。
実際に歩きで、野宿ありで、通し打ちで回った自分の経験(+他の遍路たちの装備)を踏まえて、何を持っていけばいいのかがわかる持ち物リストとなっている。
歩き+野宿とそれ以外の回り方ではもはや完全に別物にも感じるけど、野宿なしで宿泊の人や自転車遍路の人にもある程度参考にはなると思う。
以下がリスト。説明が長いものはもちろん飛ばし読みでも構わない。
遍路装備(巡拝用品)
- 白衣(びゃくえ)
長袖(実質七分袖)と袖無しがあるが、少しでも汗をかく季節(冬以外)なら袖無しを選んで、他の服で調整するスタイルが良いと思う。
僕は5, 6月を歩いたので、長袖の薄いランニングウェアの上に袖無し白衣、スポーツタイツの上にハーフパンツという組み合わせで歩いたが、歩いているときはそれでちょうど良かった。 - 菅笠(すげがさ)
大きいサイズと小さいサイズがあって、顔も隠れて雰囲気出るだろ…!と安易に大きい方を選んだが後悔した。なぜなら、笠の後ろの部分とバックパックの上の部分が当たってしまい、歩きづらいと感じることがあったから。また、トラックなどの大型車が横を通ると風圧で飛ばされそうになったりという苦労を何度も味わうことになった。
だから小さい方をお勧めする。小さくても日差しは防げるし、基本ビニールカバーが付いているので雨具にもなるから。
最初は被り心地に違和感はあると思うけど、木なので徐々に馴染んではくる。直接が痛いならバンダナなどの上から被るというのも対処法の一つ。 - 金剛杖(こんごうづえ)
杖の上部にカバーがあるものは、金剛杖=弘法大師の化身なのに、頭を直接握るのはいかがなものか?という考えから。
僕はカバーがある方を選んで、それが正解だったと思っている。カバーに付いている鈴の音を聞きながら歩くのは本当に心地良かったから。
握り加減に慣れるまではカバーが取れそうになったり、溝(集水桝)にはまったりしたけれど、それも時間が経てば問題ではなくなる。
少数だが手作りの杖で歩いている人もいた。いろいろと役に立つし、歩き遍路の中では杖がどれだけすり減っているかを確認し合うという話題もあるから持っていて損ではない。(自分は強く落とさないからあまり減らなかった)
杖は宿の部屋には持って上がるのが決まりらしいが、温泉等の施設ではどうするんだ?と出発前に気になっていたけど、普通に傘入れの中に置くことが多かったし、宿でも玄関近くに置くことはあった。つまり、そこまで気にする必要はないということ。
だが橋の上では杖はつかないというルールは守り続けた。飛行機には持ち込めないのと置き忘れには要注意。
以上の3点があれば「お遍路さん」になれる。他にも輪袈裟や頭陀袋(山谷袋)等あるんだけど、用具は全部揃えたいという人以外には不要だと思う。お手洗いに行くときは外さないといけなかったりするし、そもそも歩き遍路で持っている人は少ない。
白装束になったりと、普段は身に付けないような物ばかりだから、恥ずかしいと思う人もいるかもしれない。だが数時間も歩けば慣れるし、逆に身に付けていないとお遍路さんなのかわからず、不審者扱いされることもなくはないだろうから、もはや必需品。
道を教えてもらうなんてありがた迷惑だし、そもそもお接待は絶対に受けたくない。そして誰とも交流したくない、というのなら、持たなくてもいいかな。難しいだろうけど。
購入場所はネット通販でも可能だが、序盤のお寺近くにあるお店でも良い気がする。お店で購入するのなら、いろいろと説明も受けられるだろうから。
1番札所付近は割高らしいから、少し進んで買う人もいるみたい。お遍路用品専門店だけでなく、仏具店や石材店でも売っていたりするから、どこで買うかもわりと自由。
自分は白衣だけ先に購入した。出発前にそれを眺めていると背筋が伸びるような不思議な気持ちになっていたのを思い出す。