4月22日。
目が覚めた時刻はまさかのアラーム超えだった。6時半に設定していたのに、ハッ!なんか鳴ってる…!!と焦って止めに行ったときにはもう10分以上経過していた。
ベッドとコンセントは距離があるのにアラーム設定していたのが間違いだった。みんなほとんど起きていたとは思うが、5,6人の同部屋の方本当にごめんなさい…。
昨晩、寝る前に貼った絆創膏のせいでスマホが押しづらかったので剥がすことにした。
アイリッシュブラザーズは結局戻ってこなかった。多分町へと下りた先で父親にやっぱりここにしようとでも言われたに違いない。なぜか荷物も持って行ってたし、このアルベルゲ6€だし。
いろいろと準備をしていたら7時半になってしまった。レカのように食べ物は持ってるっちゃ持ってるけど、手持ちのカステラは意外と賞味期限も長いから、一切れだけ食べて、やっぱりレストランに行くことにした。
焦っても仕方ないだろう。優雅に行こうじゃないか。パンも焼いてもらったさ。

思いの外オレンジが大きくて食べ終えるのに時間が掛かったが、オレンジジュースは今までの中で一番美味しかった。おばちゃん店員はいつも微笑んでいて感じが良くて、最後はブエンカミーノ!と送り出してくれた。宿泊客もそう多くなかったのでほぼ全員と笑顔で挨拶を交わした。これでエナルギーはたっぷりと補充できた。
トイレに行って、靴紐を結んで、準備体操をして、8時12分に今日の歩みを開始させた。残り約520kmの旅。

レカはもう行ったかな。先程廊下で後ろ姿は見たけど。
少し進んでいくと別のアルベルゲに泊まっていた巡礼者や地元の人が現れたので挨拶。

元救護院の建物の上にはコウノトリの巣。

地面には手形と足型が続いていた。誰のものなのかは知らない。


前方を歩いていた無愛想なおばちゃん巡礼者は曲がるべきところで曲がらずに真っ直ぐに進んでいた。自転車乗りのスペイン人たちが親切に正しい道を教えてあげた後もそのまま直進していたが、どんな理由があったのやら。


地元の人たちと挨拶をしていたらなんだか楽しくなってきた。すぐにどこかしら痛くはなるだろうけど、今の気分はとても良い。
多分前にレカの姿が見えたが、一旦止まって公園で水を補給した。ちょろちょろ垂れ流し状態からのまさかのジェット噴射でトレッキングパンツを濡らしてしまったが、鼻をかんで、靴紐を締め直したのでスッキリはした。


さよならベロラド。

昨日は寝袋もダウンも脱いで寝ていたが体調も戻ったな。いや、鼻水ちょっと出るわ。まあ大丈夫だろう。

レカは想像以上に前へ、遠くへと進んでいるのが見えた。良いペースじゃないか。


後ろ姿だけでその人たちが何人が思い出せない場合は、近付いてから少しペースを緩め、何語で会話をしているのか聞いてから、その言葉で挨拶をするという秘技をこのときも発揮した。前を歩いていたのはフランスのおばちゃん二人組だったので、ボンジュール!サリュー!と挨拶。
彼女たちは同部屋だったが、二人ともとても素敵なにこやかな表情で微笑んでくれて嬉しかった。いやー、同部屋の皆さん、今朝は本当にすみませんでした…!

フランス人の道だけあってフランス人は多い。スペイン国内なのでスペイン人も多い。えっと、その、韓国人も多い。他はまばらかな、多分。


虫が顔に当たりそうになっても歩きます。


次の町のニワトリ小屋の近くで、レカさんが座ってレイバンのサングラスをかけて休憩していたので、自分もそうしようと荷物を下ろしてサングラスをかけたりなんだり。
今朝かなり調子良さそうに見えるよと言うと、本当に?と少し驚いている様子だった。でもコーヒーとか何か飲みたいのに日曜だからどこも閉まってると。あとはウォーキング用のサンダルが欲しいと言っていたかな。

隣の建物の中からもニワトリがいるような鳴き声が突然聞こえて、こっちにもいる…?と顔を見合わせて笑った。じゃあまたねと先に再出発。

時刻は9時40分。韓国ズたちと会わなければとても爽やかで上品なカミーノだ。今のところ他の巡礼者も5,6人ほどしか見かけていない。ゆえにとても快適だ。ごちゃごちゃしていなくて、何人かと話すだけで良い。次の町に沢山いそうだけども。

しかし予想は外れてこの町に入っても大して巡礼者の姿は増えなかった。遠くのカフェにちらほらと何人かは見えたが。


追い越しそうなタイミングで少し端に寄ってくれる人たちはありがたい。顔見知りだとより声も掛けやすいし。
オラやブエンカミーノはもちろん何度も使っているが、フランス人に対してのサリューはもはや最強。会った際にも離れる際にも使えるわけだから。

右膝の軽い違和感とヘリコプター。


10時過ぎ。サンティアゴまで531kmって伸びてないか?

音楽を流していた自転車の若者2人。

唐突に現れた異世界への扉。


横から見たらただの物置小屋。

のどかだな。

この建物の残骸に小鳥が一匹いて、前を歩いていた夫婦の奥さんが、さあ歌ってごらんなさい~とその小鳥に話しかけていた。


こういう小さな橋大好きなんすよ。滅多にないけど。

今日の目的地のオルテガまではあと12kmか。思ったより進んでいる。

小さなスーパーでもあったら嬉しいが、あるわけないよな…。ただでさえ日曜だしな…。

軽く探してみたがやはり見つからず、うーん…と悩んでいたが、ホテルに併設されているカフェテリアがあった。ありがたや。
門をくぐると顔馴染みが何人かいた。紳士的なコアラっぽい男性もいるし、イカツイ杖男もいる。ブラジルのおばちゃんもなんだかんだ元気だな。



美味しくて喉も潤せるスモデナランハをヘビーローテションですよ。靴紐も緩めてこの場所でしばし休憩することにした。

ここには10時50分に到着したが、何時に出ようかと考えて11時20分に決めた。とても落ち着いた時間が流れていて、アジア人は自分一人でいいような気持ちになった。そんな30分の休憩時間。
カフェからはQueenの曲が聞こえていて、A Kind Of MagicやUnder Pressureなど思わさず口ずさんだ。発つときにはRadio Ga Gaが流れていて、巡礼者のおばちゃんも口ずさんでいた。
ホテルに宿泊している(巡礼者以外の)客も多少いる様子。そりゃ良いホテルっぽいもんな。
ホテルの従業員のおばちゃんだろうか。自分の荷物の真横で煙草を吸い始めた。匂いがつかなければ別にいいけど。

看板猫。

猫を抱っこしようとしたら犬が近くに来てどこかへ行ってしまった。日本ではあまり見ない種類のお犬さん。

やたらと動き回るからWowwowwowしちゃうの巻 pic.twitter.com/qy7GzjYV1m
— 末宗凌 (@SuemuneRyo) 2018年11月5日
今度は門を外へとくぐると、レカとおじいさんが登ってくるのが見えて遠くから手を振り合った。レカはカフェテリアへ入って、おじいさんはそのまま進んで来た。

休憩明けにいきなり登り。All we hear is radio ga ga~と歌いながら登っていく。


いつの間にか白い山に近づいている気がする。

後ろは誰も見えないし、マイペースで焦らず一歩ずつ登っていった。つむじ風に巻き上げられ回転する砂ぼこりと落ち葉が見えた。

この地点の標高は約1000m。

MOJAPANってどういう意味だ…?と思いながら、小屋で休憩している2人と手を振り合って前へ。
(危険地帯だったオカの森で、昔の巡礼者グループが財布などを盗まれて、その犯人の男を見つけたのがモジャパン?の泉だったというような話が残っているっぽい。よくわからない)

ひたすら登り坂が続いていた。小鳥の鳴き声だけが癒しだった。

全然コアラじゃないけどコアラ夫婦とまた会ったが、奥さんは道をそれていたので旦那さんの方にだけ挨拶した。ブラジル人おばちゃんも抜いた。

ようやく坂道が終わった。これで登りは終わりだと助かるがどうだろうか。

ほぼ平坦な道を進んで行く。森を切り開いて作ったような景色。
あと9kmもあった。5kmくらいかと軽く考えていた。まだまだ先は長い。

スペイン内戦の戦没者の慰霊碑。

アップダウンの道へと変わった12時20分頃。

まだまだまだまだ登ります。へこたれず頑張ろう。

周囲は木々に囲まれているので自分がどんな場所にいるのか景色から読み取ることはできない。近くに町などはあるのだろうか。


雨が降らないのはいいが地面が硬いのはよろしくない。疲労の蓄積が増してしまう。


一輪の花も、一匹の小さな虫も踏まないように、綺麗な景色も見逃さないように歩いてゆく。

今日の歩行距離は17kmには到達しただろうかと確認してみたら、(表示に時差はあるが)16.3kmだった。 まあ、そんなもんか。
自転車の男性も休憩してるくらいだし、自分もどこかで休憩を取らないとキツくなるだろうな。でもドーナツやスムージーみたいな摂取しやすい軽食でいいのに、そういったメニューを出している店はほとんど存在しない。カフェバーで提供されるのは硬いフランスパンのサンドイッチばかりだ。
木陰で休憩している人もいた。ほぼ真っ直ぐに伸びていて、景色も変わらないこんな道は余計に疲れるので足もなかなか進まない。

視線の先にパラソルが見えて、近づいていくと2人の巡礼者と1匹の犬が踊っている光景が見えた。手作りカフェだ。

雰囲気は素敵だったが、看板には値段が書かれていなかったし、カフェのお姉さんは音楽にノッてトーテムポール(のような物)にペインティングをしていたから利用はしなかった。

前を歩く人たちを見れば自転車に対しても挨拶をするかどうかはわかる。大抵の人は振り返らず、手を挙げたりもしない。
向こうは気に入ってくれているけど、韓国ズにはもう会わなくていいと感じる。最初は別に悪くなかったのに、今では馴れ馴れしいというか素の部分がかなり出るようになって、会話では汚い言葉ばかりが聞こえてくる。ヨーロッパ巡礼中に韓国人の口からファックファック言うのは正直聞きたくない。品が無いし、雰囲気も何もあったもんじゃないから。そういった言葉遣いをするのはリーだけだけど。
へそ出しTシャツを着たお姉さん二人組が散歩をしていてオラと挨拶を交わした。

紺色のハットを被って、バックパックにオレンジのレインカバーを付けたおっちゃんをたまに追い抜くことがある。行程が同じだから何度も会うのだろうが、見かける度にちょっぴり恥ずかしい。後ろに人がいると特に。
ナイキゴルフのキャップを被ったおっちゃんに徐々に後ろから距離を詰められていたが、ついに追い抜かれた。彼のことは多分初めて見たがとても歩くのが早い。そして元気だ。

彼はただ直進するのではなく、影(草)や柔らかい土の部分を歩いたりしていた。真似はしないけど、ある程度クッション性がある方がいいよねそりゃ。自分が歩き続けているのは硬くて疲れる道だ。
どこかで英気を養っていたりする可能性もあるが、結構ガチめな匂いがする超パワフルなおっちゃんの後ろ姿を見ながら、疲れを溜め続けている普通の若者は、こちとら女の子より足が細いんですよ…と言い訳を考えていた。


本当に疲れた。次の町か日陰のベンチ早く現れてくれ!と思っていたらやっと道の雰囲気が変わった。



上の林道を下りてきたが小さな町が見えるだけだった。あの町に何があるだろう。冷たい炭酸の飲み物でもごくごくと飲みたい気分なんだけど。
え、ここオルテガ…?と地名を見つけてから、ヘルスケアを確認したら22kmになっていた。ついさっきまで17kmだったのに嘘やろ!とは思ったが、看板に書かれてある地名は間違いなく今日の目的地。


良い感じのアルベルゲに泊まれて、そこに自販機がありますように。多くの人が先に到着している気はするから満員になってないといいな。約30人の住民しかいない小さな集落らしいし。

使用不可になっていたコカコーラの自販機。


バル(今更書くんかいって感じだけど、要はカフェバー的なお店)の横にアルベルゲがあった。通り過ぎた道を曲がれば町の中心部?にも行けそうだったし、どうやらもうここは町の端っこみたいだけど、多分最初に目視できるアルベルゲなはず。到着時刻は14時。

受付にはモスクワ女性とイカツイ杖男がいた。韓国人おっちゃんのジョンも後から現れて、チェックイン?と尋ねてきた。その通りです。

受付横には自販機があったが、あれ…これどう使うんだ…?と戸惑っていたら受付の男性がすぐに教えてくれた。隣に置かれてある機械で(数字ではなく)文字を押すという新しいパターンだった。
ベットナンバーはないみたいなので、部屋の角ベッドの下段を確保した。

コンセントも近くて良き良き。奥の部屋はそれなりに埋まっていたがこちらの部屋はまだ余裕があった。

スウェーデン妻もいた。とりあえず腰掛けて炭酸を一気飲み。隣のおっちゃんからGood?と聞かれた。Good…!
小さな町なのにホットシャワーで嬉しかった。そのままシャワー後にくつろぎたかったが、でも洗濯をしないといけないし、右足小指裏のマメはぱっくりと割れている。
洗濯をする際にヘビーメタルが好きそうなロン毛で太ったお兄さんと少し話した。英語はそんなに得意じゃなさそうだったが、洗面台に栓がないよねってことと、洗面台からは水しか出ないねと。
洗濯物を絞っているときになぜ自分が手首が痛めているのかがわかった。ストックだけが原因じゃない。毎日こうして絞るときに、全力で手首の力を使っていたんだ。
部屋に戻るとレカさん到着。変わらない景色と硬い地面の道でめちゃくちゃ疲れたと自分が言うと、わたしの足なんてもう死んだと返ってきて笑った。deadて。
彼女はベッドを選んでいたが、壁際が好きなのと結局自分の上に来た。あなたが気にしなければと聞いてきたが、気にするわけもないので、お互いにベッドを揺らし合おうと言うと笑っていた。
床の上に直接置いていたから、自分のベッドの上に置いていいよと言って、移動してきたレカのiPhone。

アイリッシュブラザーズも到着した。弟たちに昨日どこで寝たの?と聞いたら、アルコールで覚えてないと。一番下はまだ15歳とかなのに笑う。そして彼らの父親に会ったら、お前らアメリカ人って言ってたじゃないかと呆れていた。どうやら自分のことをアメリカ人と説明していたらしい。どんだけ適当なんだよと面白かった。普通にパンツ一枚で歩き回ってるし。
でも彼ら(特に末っ子)には気に入られていて、I like you, Konichiwaと言ってきた。BLです。
シャワーから戻ってきたレカさんがタオルをぶら下げて、これ邪魔?と聞いてきた。一切問題はありません。

あ、下に(いかにも衣服洗濯用の)洗面台があったんだ。もう遅いけど。

サン・フアン・デ・オルテガというのは、聖ドミンゴが巡礼者のために道などの整備するのをこの地域で手伝った聖職者。1163年に亡くなりこの修道院に葬られて、彼の名前が村の名前にもなっている。

アルベルゲの外ではみんな日光の下やバル前に設置されているパラソルの下などでくつろいでいた。自分を見つけたスウェーデン旦那が手を振ってくれた。スウェーデン夫婦はベンチで寝ていた。

自分もバルをちらっと覗いてみたけど店員がいないし、そもそもビール等飲むわけでもないので出た。

受付近くにいたドーナツの粉で口元を白くした子供(オスピタレロの孫?)は手を振り返してくれなかったが、自販機でまた炭酸ジュースのKAS(さっきはオレンジで今度はレモン)と、ホワイトチョコかミニドーナツと思いきや実はクッキーという謎のお菓子も買った。
部屋にいたアイリッシュブラザーズにもあげたが、このお菓子は驚くほど美味しくて、後でレカにもあげた。(また食べたい…)

SonokoさんからLINEが入って、They miss youだとか、Ryoはどこにいるのかと彼らが聞いてくるという英語のメッセージと一緒に画像が添付されていたが、Wi-Fiが弱すぎてその画像が表示されなかった。多分リーたちの写真なんだろうけど。(後で開けたので確認すると、案の定韓国ズ4人が食事している写真だった)
アルベルゲ内をうろちょろと歩き回りWi-Fiのベストスポットを探したがまさかのベッドルームだった。でもベッドが埋まってくるにつれWi-Fiの速度は確実に落ちて、もはや絶望的な遅さになっていた。
これだけ田舎の村だと有線LANでも高速になるのは想像できないが、SIMカードを買うべきだったと心から悔やむ。
右手首の痛みは過去一だった。今思えば腱鞘炎などそういう状態だったのかもしれない。
なにしてんだお前ら…って感じだけど、中庭(回廊)に置かれていた作業用の足場を降りるという危険な遊びをアイリッシュブラザーズがしていた。今まさに上から降りようとしていた長男のマシューからは君も降りる?と聞かれた。うーん、降りない。
写真は降りてからまた登ろうとしている三男のデイビッド。むちゃくちゃである。

扉を開閉するとギイィ…と結構大きな音が鳴るので夜は気になりそうだが、この部屋のベッドはもう埋まった。
でもここと奥の部屋しか客室はないと思っていたが、まだ他にも部屋はあった。先程ヒゲを生やしたおじさんにここがオンリールームかと聞かれ、二部屋あると教えたけど、それは意図せぬ嘘になってしまった。申し訳ない。

ほぼモデルプラン通りに進んでいるからこれが巡礼者の平均的な歩行距離かな。

しばらくベッドの上で過ごしていたが、この音は…!と思って回廊まで行って空を見上げると、予想通り雨だった。自分の洗濯物の横にスポブラが干してあって触っていいものかと一瞬悩んだが、明らかに雨が当たっていたので、近くにあった他の物と一緒に濡れない位置まで移動させておいた。
これは18時頃のこと。ゴロゴロいう雷鳴や稲妻が徐々に近づいてきて、いわゆる本格的な雷雨になった。同じように空の様子を確認してから、顔を見合わせたベッドが近くのおっちゃんは、トゥモローはノーだって。
明日も昼頃は雨が降るかもしれない。嬉しくない。

少し早めに夕食会場へ行くとジョンが先にいた。でもまだ時間ではないので外の大雨を眺めていると、後ろから肩をトントンとされて、受付の男性がもうディナー大丈夫だよと教えてくれた。



それぞれお皿等を用意して、宿の女性が注いでくれるという給食(あるいは丸亀製麺)スタイルだった。量は適量になったら伝えるというパターンで、ヨーグルトとオレンジはどちらか一つだけ。

パスタを貰いすぎた気がしたが一応完食した。

レカさんが来るだろうからすぐ人が来なさそうな席に着いたら、前にスウェーデン夫婦が来た。珍しく奥さんの方が話しかけてきて、スープは美味しい?と聞いてきたので、うん、美味しいガーリックスープだよと教えた。
並んでいたときに後ろにいて、夕食のチケットを持ってるか持ってないかみたいなよくわからない(質問してるのか自分の事情を話してるのかわからなかった)やり取りをしたおばあさんは、ジブリに出てきそうな(湯バードこと湯婆婆のカラスや、ハウルに出てくる荒地の魔女みたいな)雰囲気だった。そのおばあさんからもグッド?と聞かれた。
アイリッシュブラザーズが悪ノリでグータッチを求めてきたから応えたら、全然関係ないおっちゃんからもグータッチを求められる流れになった。本当にみんなフレンドリーで楽しい。とびっきりの笑顔で自分を見てくれるおばちゃんもいたりするし。
アジア人は珍しく自分とジョンだけだった。こんな感じでいいんだよな。これなら煙たがられないから。
レカが来て、教会行った?と聞いてきた。行けるということを知らなかったので行ってないが、どうだった?と聞き返すと、彼女曰く凍えるほど寒かったとのこと。その両腕を肩付近まで持っていく寒がるポーズがなんだか可愛かった。
隣に彼女が座って、そのもう一つ隣に末っ子のデイビッド。向かいにはスウェーデン夫婦と、以前スケッチをしていたちょいぽちゃ女性。
レカがヨーグルトが甘くて美味しいと呟くと、何もかもが甘いのがスパニッシュ的だとスウェーデン旦那。ヨーロッパは本気で味のないプレーンヨーグルトが多いので助かる。ズビリで食べたのを覚えてるかい?と旦那さんに聞かれた。あのホームメイドの甘いヨーグルトも美味しかったな。
夫婦は明日のビッグシティことブルゴスで一旦休みを取るらしい。レカも休みを取りたいらしいが、休んでしまうと歩きたくなくなりそうだから…と。気持ちはわかる。
ポテトが余ったので誰かいる人ー?と配っていたので、デイビッドの分を取ってあげたら喜んでいた。いぇい。
夕食後部屋に戻ると、レカと2人で電気ストーブ?の前に並んで立っていた。二人とも寒くて温もっていただけなんだけど、その光景はもうなんかあれよね。部屋には2人きりだったし、少しでも体を温めようと至近距離で近づいてたしね、うん。まあ、そういうことよ。
これベッドのそばに持っていきたいよねと自分が言うと、みんなが寝たら私たちがこっちに来るのもありじゃないと?茶目っ気たっぷりに彼女は笑っていた。
アイリッシュブラザーズが来るまでの間そんな風に過ごしていた。
残念なことにアイリッシュブラザーズの洗濯物はびしょ濡れになっていた。自分にも触らせてくれて、そのタイミングでブエンカミーノ…と言うのは反則だと思う。彼らのブエンカミーノの使い方はほんとにウケる。マメを見せ合うときにも言ってたし。Oh…buen camino…
彼らもWi-Fi依存だったので、ここがベストスポットだよと教えてあげた。そういう悲しい環境の自分たちとは違う、SIMをしっかり持っているレカに電話がかかってきて、ハンガリー語で女性と話していた。多分相手は母親だろう。
歯磨きをすることにしてバスルームへ移動した。
その途中、たまに会う(今日もここで少し話した)わりと若いヒゲの男性が、回廊の椅子に座ってノートに何かを書き込んでいたから、日記?と聞いたらその通りだった。自分もブログのためにメモを取っているよと話すと、ナイスだねとお互いに褒め合う戦略的互恵展開に。
アイリッシュファーザーが自分に、シャワーは温かったかい?と聞いてきた。自分のときは温かったけど、今はわからないと答えたが、戻ってくるとファンタスティックと言っていたから良かった。
アニメってメイドインジャパンだっけ?と先程聞いてきた末っ子デイビッドは、ここ俺のベッド~!と言いながら自分の近くのベッドに飛んできたり。
次男アダムは流れでハイタッチしようとしたら、今トイレ行ってきたばかりだから…と、すぐに手を洗いに行って改めてしたり(なんでトイレ後に洗わないんだ…)
長男マシューは転落防止のためのベッドガードを他のベッドから集めてきて、全方位最強の状態にしていたり。
ずっと一緒にいたら騒がしくて大変だろうけど、なんだか見てるだけで楽しい、底抜けに明るい兄弟がこのアイリッシュブラザーズ。
レカはベッドに上がる前にかなり手を振ってくれた。あれ、なんか、デレが増してる…()
例のくだりから、こんなに揺らせるわ!とベッドを揺らしてきたので、I’m so happyyyyyyyと揺れながら言ったら爆笑してくれた。
なんだか楽しい時間が続いていたが、右手首はやはり痛い。大抵の作業は右手を使うので休ませるというのもなかなか難しい状況だ。
寝転がるとお腹が鳴るのが気になるいつものこと。いつものことじゃないのは、アイリッシュブラザーズも別の女性2人も喋り続けていたこと。なかなかうるさい就寝前だった。
今日の歩み
Belorado – San Juan de Ortega / 24km


