11月14日。
どこからどうみても雨の目覚め。昨晩から強くなって、今も変わらず降り続けている。

熊野古道 伊勢路の旅 十日目
11月15日。
目覚ましが鳴る2分前に目が覚めた。今日はわりと遅めの5時31分起き。
まだ外は暗かったけど、荷物を持って一階まで下りると、今から外宮に行ってきますという中年女性が下りてきた。それから持っていたパンを朝食として食べていたら今度は中年男性が下りてきてヨガを始めた。
少し空が明るくなるのを待って、正面玄関はまだ開いていなかったから、6時15分頃に裏口から宿を出た。
三大巡礼路の比較【熊野古道・四国遍路・サンティアゴ巡礼】
思いがけず巡礼の道を歩く20代前半が待っていたので、その巡礼路とやらをいくつか歩き旅してきたわけだけど、自分がそういう旅を経験してきたと知った人たちからよくされる質問があって、それは「どこが一番良かった?」「どの道がおすすめ?」という類の質問。
でもその質問に答えるのは難しい。なぜかというと、それぞれの道に違った特徴・魅力があるから。だからそう聞かれても「何を取るかによるかな…」としか答えられないし、自分自身の本音を探ろうとしても、それぞれの旅での素敵な想い出たちが順位付けという作業を邪魔する。
三大巡礼路というのは神道・仏教・キリスト教からそれぞれ一つずつ自分が勝手に選出して名付けたもの。
世界から選んだ3大のくせになんで日本から2つも入ってんだ?小野小町かよ!とツッコミを入れたくなる人もいるだろうけど、自分が歩きたいと願っていた3つの巡礼路でもあるし、個人的体験を語る上での選考でもあるので悪しからず。
確かに巡礼者の人数や規模から考えるとイスラム教のメッカ巡礼だとかが選ばれるべきなんだろうけど、重要視したのは“誰にでも開かれている”ということ。「あなたは異教徒なので歩けません」ってなっちゃうと、興味を抱いても抱くだけで終わって虚しいしね。
でも世界的評価という意味でも決して悪くはない3つだと思う。現に道として世界遺産に登録されているのは熊野古道とカミーノ(サンティアゴ巡礼)の2つだけだし、お遍路もその2つに肩を並べる要素は間違いなくあるから。だから、この3つが世界的巡礼路といっても決して過言ではないはず。もう異論は受け付けない。
熊野古道(熊野詣)は伊勢路(伊勢参り)と中辺路一部を歩いた経験から。
四国遍路はその名の通りお遍路のこと。四国八十八箇所の通し打ち(一度ですべてを巡ること)から。
サンティアゴ巡礼(別名サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路、カミーノ、スペイン巡礼)はフランス人の道から。
同じ巡礼路でもルートが違えば、細かい部分での違いも多少は生まれてくると思うが、特定の聖地に向かったりと本質的な部分はそう大きく変わらないので、あまり気にしない方向で。
それでは、様々な観点から三大巡礼路を比較していきます。三大巡礼路を。
道の美しさ・トレッキング満足度
熊野古道 > カミーノ > お遍路
どの巡礼路も基本的に人が来る道は整備されていて、悪路は(悪天候時を除き)ほとんど存在しないので、道自体に不快な想いをすることは少ない。
ただ、景観を含めた道の美しさとなると、苔むした石畳を歩く古道がやはり強い。また他の道と比べると人が少ないので、美しい光景を独り占めできる可能性も高い。
お遍路の道は大半は日本の田舎の道路といった感じ。良く言えば落ち着くが、悪く言うと味気がない。(熊野古道も古道以外の道はそうだが)
カミーノもヨーロッパの田舎道であることは間違いないけど、日本人にとってはそれが目新しいし、他に何もないような田園風景の中に一本の道がひたすら続いているという光景は悪くない。ただ、最も風景が美しいガリシア地方では畜産系の悪臭が漂っていることが多いのがちょっと残念。
神秘性・スピリチュアル
お遍路 > 熊野古道 > カミーノ
要は旅が持つ雰囲気のことで、どれだけ神秘的な空気を感じられるかが評価点。
88箇所もお寺を巡る遍路は当然多くの時間をお寺の中で過ごすし、八百万の神々への信仰である神道の熊野古道も道すがらそういった雰囲気を感じられる。
逆にその部分が薄いのがカミーノ。道中の教会には基本入れないし、大きな街にしかない大聖堂も他の観光客と同じようにお金を払って入る必要がある(例外はあり)。
でもこの神秘性というものは、その宗教への信仰心と密接な関係にあるだろうし、もちろん不明確なものだから、人によっての違いが大きいかな。
